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関東支部懇談会工場見学会を開催

2019年01月22日

日本ねじ工業協会 関東支部(佐藤義則関東支部長)では、2018年12月13日(木)に、
関東支部懇談会として新日鉄住金㈱ 君津製鉄所並びに当協会 賛助会員 松菱金属工業㈱
君津事業所の工場見学会を実施しました。
また、終了後、忘年会を開催し意見交換も行いました。
 

 当日は神奈川県の川崎駅に、37名が12時00分に集合の上、貸切バスに乗車して
同社 君津製鉄所に向け出発をしました。
 

 新日鉄住金㈱君津製鉄所は、首都圏の鉄鋼生産拠点として1965年に創業し、1968年の
第一高炉火入れとともに銑鋼一貫生産体制を確立し、最新鋭の技術・設備を導入した、
板製品、薄板製品、棒線製品、形鋼製品、鋼管製品、コークス・化成製品など幅広い
種類の製品を高品質で効率的に製造する同社の中核製鉄所とのことです。
また環境保全活動や省エネ、資源リサイクルなどにも積極的に取り組み地域社会の発展にも
貢献しているとのことです。
なお2019年4月に新日鉄住金は日本製鉄に社名変更されます。
 

 バスは、東京湾アクアラインを通って海ほたるを通過し1時間程で、千葉県の同社
君津製鉄所 本館に到着、展示スペースを通って参加者全員が会議室に着席しました。
そして同社 君津製鐵所 工程業務部 線材工程室長 兼 線材部 主幹 木村 仁一 様の進行で
見学会がスタートとなりました。先ず初めに会社紹介ビデオを拝見した後、パワーポイントによる
事業所の概要並びに見学概要について説明を受けました。
そして、いよいよ見学用の作業服に着替え工場へと出発しました。
君津製鉄所は東京ドーム220個分もある広大な敷地面積を有しており工場内の移動には
今回我々が乗り合わせた貸切バスを利用しました。説明によると工場で働く職員の
ほぼ全員の方々が一旦職員用バスターミナルに来た上で、そこからそれぞれの自分の
働く工場へ構内バスで出勤するそうです。
確かに工場内は沢山の職員用バスが走っていました。

初めの見学は高炉からでした。お立ち台と呼ばれる天皇陛下がご視察された時に設置した
見学場所から第4高炉を見学しました。このお立ち台では高炉から次の製鋼工程へ銑鉄を運ぶ
トーピードカーと呼ばれる鉄道も間近で見ることができました。なお、このお立ち台は構内で
唯一写真撮影が出来る場所となっており、全体で記念写真の撮影も行いました。
この写真は帰るまでに参加者全員に配れられました。
次の視察は、お立ち台よりバスで10分程走った線材工場であり、先ず線材の製造工程について
ビデオを使った説明を受けた後、工場内では2班に分かれて、実際に真っ赤に加熱したビレットと
呼ばれる鋼片から巻き取られた線材になる迄の圧延工程について、およそ1㎞歩いての見学となりました。
君津製鉄所の線材ラインは4ライン同時に線材圧延が可能であり、この4本というのは新日鉄
住金の製鉄所の中で唯一とのことでした。
NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL KIMITSU WORKS pic.jpg
               新日鉄住金㈱ 君津製鉄所にて(全体写真)

 


見学終了後再び、同社の本館に戻ってきました。
本館に到着すると会議室の入り口では、次の視察先松菱金属工業㈱の多くの方々にお出迎え
いただきました。
 

 松菱金属工業㈱は1947年の創業以来、鉄鋼二次製品である磨棒鋼、冷間圧造用鋼線から
冷間鍛造品を主とした素形製品へと製造・営業品目の拡大を図ってきており、主要需要分野の
自動車産業をはじめ各種機械・機器メーカーのニーズに応えるため、新日鐵住金㈱の特殊鋼棒線
加工拠点として、連携して技術開発・革新を進めてきているとのことです。
 

 会議室に着席し先ず同社 取締役社長 赤松將雄 様からの挨拶並びにパワーポイントによる
会社概要の説明を受けた後、同社 常務取締役 玉川 良彦 様からの事業概要について説明がありました。
その後、再び同じバスに乗車して、次の見学先 同社 君津事業所に向け出発しました。
本館からバスで5分も走ったところに君津事業所はあり、工場内は同じく2班に分かれての見学となりました。
今回、製鋼所からの線材搬入から始まり酸洗い、焼鈍、伸線、検査、出荷までほとんどの工程を
見せて貰うことが出来ました。見学では、複数の伸線機を見せていただくなど多種多様な
顧客ニーズに対応され、非常に高品質で高精度な線材の提供が、日本のねじの高度化を
支えているということを実感することが出来ました。
また同社は新たに埼玉県の飯能に新工場建設の予定を発表されており、さらなる発展が
期待されています。
 

 全ての見学会終了後、全員で再びバスで忘年会のために川崎駅に向かいました。
到着後、忘年会場の川崎日航ホテル前で工場見学のみ参加の方々をお見送りした後、会場への
入場の際に出席者同士の新たな関係を作っていただくため、出席者21名の方々にくじを引いて貰い
ランダムに席順を決め、副会長の待つ3つの丸テーブルに分かれて着席していただきました。
なお、意見交換のため、松菱金属工業㈱より、同社 社長と共に今回の視察の企画をご担当
いただいた同社 取締役 日置 慶太 様にもご参加いただきました。
 

 忘年会は、同ホテルの宴会場で18:00からの開始となり、初めに佐藤義則関東支部長からの挨拶並びに乾杯で開宴となりました。忘年会は出席者同士の活発な情報交換の場となり、和やかな雰囲気と笑いの中で交流も進み、宴は盛り上がりをみせることとなりました。VICE CHAIRMAN Yoshinori_Sato.JPG

 そして閉会の挨拶には、髙須 俊行副会長が立ち、当日出席された皆様並びに会員企業・協会の発展を祈念して一本締めで終了・解散となりました。 

 今回の関東支部懇談会では、個人的には折角 アクアラインを通ったので観光も兼ね海ほたるで途中下車出来れば出席された方々に喜んでいただけたのではないかと感じました。 

 最後に、至らぬ点も多々ありましたが、出席された皆様並びに関係者の方々のおかげで、なんとか無事に、そして非常に有意義に関東支部懇談会(忘年会)を終わらせることが出来感謝申し上げる次第です。本当に有難うございました。

(文責 事務局 荻上 和彦)

 

 

  


忘年会冒頭で挨拶する佐藤義則 関東支部長