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協会創立60周年記念行事「ねじ座談会」

2021年03月29日

協会創立60周年記念行事「ねじ座談会」 

「協会変革への期待を語る 〜コロナ禍で行われた座談会は何を生むか〜」

 

ここに、2020年10月13日に実施された、「60周年記念座談会」記録を掲載いたします。

 

この座談会は協会創立60周年記念行事の一つで、その狙いは座談会参加者の方々に、会員の代表としてこれからの協会のあるべき姿、協会への期待を語っていただき、未来の協会をどのようにつくって行くのかという議論の高まりを醸成することにありました。

 

当座談会はコロナ禍にあって、機械振興会館(東京)に設けた中央会場と全国の参加者を結んだリモート形式で実施されました。座談会参加者の方々は、2018年度から2019年度にかけて行った協会会員アンケート、訪問インタビューにご協力いただいた方々など8名です。中央会場では、椿会長、未来開発パブリシティ委員会の藤田委員長、高須、西川副委員長が司会進行にあたりました。

 

座談会記録は、協会創立60周年式典の後に発刊する記念誌に収録する予定でしたが、式典が新型コロナのために今年の10月20日に延期されたところから、少しでも早く会員の皆様にお届けしたいという趣旨で、この度「会報ねじ」にも掲載の運びとなりました。

 

冒頭から熱を帯びた意見が交わされ、

「課題を抱える会員の立場から、会員同士が結びつき、実になる情報を交換したい。」

「個別企業が解決できない課題に取り組んで欲しい。そのため本音で意見を交換できる場が欲しい。」

「テーマ毎に関心を同じくする人が集まり小グループで議論を深めたい。」

「この座談会のようにリモートでも開催できれば、遠隔地にいる会員としても積極的に参加したい。」などの発言があいつぎ、テーマもねじ産業が抱える問題や課題を中心に多岐にわたりました。ここに込められた皆様の願いが一つでも多く実現するように、この座談会を活かして参りたいと思います。

 

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【座談会記録本編】

 

60周年記念事業の一環としての座談会の意味

藤田)未来開発・パブリシティ委員会の藤田です。ご案内のようにこのような形で座談会を開催することになりました。では、椿会長、ご挨拶をお願いします。

 

椿)皆さん、こんにちは!貴重な時間をいただき協会創立60周年記念の座談会にお集まり下さり有難うございます。座談ですから遠慮なく忌憚のな201013_NEJI-0055.jpgい発言をお願いいたします。10年前、創立50周年の時を振り返りますと、「種子島からねじの歴史を探ろう、そしてそこから、ねじの未来について考えよう」となりました。これだけの歴史を持ちながら、どうも社会的地位が低い、足元を見ると3Kのイメージもあるところから「ねじの社会的地位の向上を!」「認知度を高めよう」という声が上がりました。それから10年。認知度もかなり向上し、3Kを払拭して発展・成長し、今は胸を張って「この世はねじでできている」と言えるようになりました。

60周年を迎え、100周年に向かって何を目指すのかということですが、未来開発・パブリシティ委員会を中心に企画を検討してきました。委員会では、「会員の声を聞き」、「会員の期待は何か、期待に応えるために何をすべきか」に答えを出して60周年を迎えたいという結論になりました。来年の3月26日の式典で「協会変革ビジョン」を発表する予定です。

アンケート、訪問インタビュー、そして第三弾が、今日の座談会です。皆さん方の声を集約し、変革ビジョンに反映したいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

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藤田)それではパワーポイントで説明をします。60周年の式典には、協会ビジョンを発表して、協会変革のスタートにしたいということです。そこに至るまでの流れはこのようになっています。まず、2018年には会員アンケートを実施し、昨年5月の社員総会で分析結果を発表しました。その時に、訪問インタビューもさせていただけますかというお願いに、多数の方から喜んで協力したいと名乗りを上げていただきました。インタビューにご協力いただいた方にお声かけして、本日も参加していただきました。改めて今日は忌憚のない要望、ご意見をいただきたいと思います。

 

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・    アンケートとインタビューから見る期待は以下の二つです。

「身のある情報交換・会員交流の場を設けて!」

「自社ではできない共同施策を期待」

・    これらを受けてビジョンに織り込みたい「協会が目指す方向」はこちらになります。

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「会員の期待が実現する、会員価値を生む協会になる」

「会員自らが運営する協会になる」という2点ですが、そのため、それを実現する条件整備を進めて参りたいということです。

 

それでは、出席者をご紹介いたします。会場にお集まりいただいているのは、会長の椿さん、平戸さん、高須さん、西川さん、事務局の荻上さん、高橋さんです。

そして、永井さん、清水さんがオブザーバーとして参加しています。

では、リモートで参加の皆様、自己紹介をお願いいたします。

 

佐野)佐野螺子製作所の佐野です。中部支部の執行役員、ねじ製造技能検定の検定委員としてお手伝いをしています。今回のお誘いをいただきましたので、いろいろな意見が言えたらいいなと思い参加しました。

 

橋本)こんにちは、浜松市の橋本螺子の橋本です。まだ、入会して短いのですが、座談会では、短いなりに意見が言えたらなと思います。

 

内藤)ナテックの内藤です。本社は埼玉、工場は岩手にあります。座談会にお招きいただきありがとうございます。業界として、会社として要望点を申し上げたいと思います。

 

小野)岡山の小野製作所の小野と申します。本社は岡山市、主力工場は岡山県玉野市にあります。ハイテンションボルト用のワッシャー、アンカーボルト用のワッシャーを中心に生産しています。今日は良い機会を与えていただき楽しみにしておりました。

 

竹中)竹中製作所の竹中です。東大阪市に工場があり、特殊鋼で熱間の製品、風力発電用のボルト。比較的大口径のボルトを得意としています。協会には、父の時代から長きにわたりお世話になっています。私も関西の執行役員としていろいろな機会を頂いています。

60周年に向けて、協会をよくしていきたいという椿会長の熱い思いに賛同しています。この場を活かせるように、私も頑張りたいと思います。

 

北井)ケーエム精工の北井です。弊社は関西地区の会員です。本社は東大阪市、また東大阪市に建築用ビスの工場、三重県に自動車用ナット・建築用ナットの工場があります。今日は参加させていただきありがとうございます。

 

奥野)大阪フォーミングの奥野です。主にステンレスに特化したねじ、主に雌ねじをつくっています。納品先は自動車、建築が主力です。協会の中では、十分活動ができていませんが、業界の発展に貢献して行きたいと思っています。

 

藤田)座談会は、今から椿会長がファシリテートして進めて参ります。よろしくお願いいたします。

 

椿)では、これから座談会を始めたいと思います。これからのお話の内容として、大きく分けて4つのテーマを考えています。

・    アンケート、インタビュー結果の総括をしますと、会員の「実りある情報交流の場を設けたい」「自社だけでできない共同施策を」というものでした。これにこだわらず、自由に意見を言っていただきたいと思いますが、まずは、アンケート結果の感想をお聞かせください。これが第一点です。

・    2番目に、協会活動の良かった点。

・    3番目に、逆に悪かった点、あるいは改善が必要と思われた点。

・    4番目に、協会をよくして行くために、どのようにして行くべきか。

という流れでうかがいます。

 

では、最初にアンケート結果の感想をお願いいたします。最初に竹中さん、いかがでしょうか?

 

テーマ別小規模グループで意見交換の活性化を201013_NEJI-0112.jpg

竹中)はい、アンケートの2点には賛同しています。情報交換の場については、同じボルト・ナットメーカー同士が持つ悩みについて、小規模の人数で意見交換できる場を設けてもらえたら嬉しいです。テーマを決めて集まっても良いです。具体的な方法はこれから詰めれば良いと思いますが、大人数では言いにくいこともあるので、テーマ別に少人数にしたら活発に意見が出ると思います。

もう一点の自社だけではできない共同施策については、協会は経済産業省の方々とのパイプを活かして欲しいです。我々も教えてもらいたいことがある一方、省庁の方々には、我々現場のことはおわかりになっていらっしゃらないことがあると思います。今回のコロナの対応を見ていてもそう思います。我々の声を聞いてもらえば大いに参考になるはずです。双方向の交流ができたらいいのではないかと思いますので、積極的に働きかけていただけたら幸いです。

 

椿)全ての意見を総括していただいたようです。後の人が話しにくいかも知れませんが、橋本さん、最も新しい加入者という立場からのご意見はいかがですか?

 

橋本)入会数年の経験ですが、気が小さい人間だと、懇親会などの中に溶け込んで行けないことがあります。そうして参加の機会を逃してしまうことも多々ありました。入りやすい、溶け込みやすい工夫をしていただけたら良いなと思いました。入会した時に、私はどれかの委員会に皆が必ず入るものだと思っていましたが、必ずしもそうではないようです。それはもったいないと思います。もっといろいろな委員会を作って、どれかに入って、勉強や活動をして行くようにすると、面白くなるのではないでしょうか。

 

椿)それは申し訳ない。本当は委員会に入っていただきたかったのですが、我々の努力不足です。これからどんどんお誘いますのでよろしくお願いいたします。

 

委員会の位置づけの明確化、参加しやすい環境整備を!201013_NEJI-0098.jpg

平戸)今のお話と関係すると思いますが、委員会は、協会内で、どのように位置付けられ、誰が企画を作成して、どういう方向に進んで行くのか、具体的な考え方がわかりません。会員は協会に頼るところがあるから加入しています。問題が起こらない限り、自ら活動に関わる動きは出て来ないと思います。参加することに意義があるなら、皆でどうして行くかという場を先に作らないといけないのではないでしょうか。協会のあり方を皆さんがどうご理解されているかというところからスタートしないと、意見・要望はたくさん出てくるでしょうが、問題解決や実行に向けた行動までにならないように思います。

協会を作った時を振り返れば、官とのパイプができるという大きな期待がありました。一社ではできないことを、皆で集まってやるというのは、元々の組合をつくる考え方だと思いま す。昔は問題がたくさんあったが、今日のように問題のない世の中になってくると、一社でも努力する会社はどんどん発展できます。私どものような小さなボルトメーカーの立場では、情報を集めるのには便利かと思って加入したところがあります。しかし、情報が欲しいと思った時に、皆が集まれるかとなると難しい時代になったように思います。

意見は出るが、どうやって実行するかとなると進まないことが多い事例の一つを申し上げると、協会と研究協会の二つが存在することです。私は早くから二つを一つにすべきだと考えていたが、そういう意見が出てもなかなか実行に向けた行動になりません。

 

椿)大先輩から貴重なご意見をありがとうございました。既存の協会活動には、参加しにくいというご意見がありますが、大阪フォーミングの奥野さんいかがでしょうか?

 

グローバルな競争に生き残るための課題201013_NEJI-0116.jpg

奥野)会員の間にも競合する分野があって、それぞれに思惑があり、どのようにうまく手を繋いでやって行くのか難しい面があるなあというのが正直なところですが、日本ねじ工業協会には、存続している主旨というか理念があります。協会の「目的及び事業」には「日本のねじ工業の健全な発展を図り、我が国経済に寄与し、国民の生活の向上に資することを目的とする」という一文があります。これが協会を存続、発展させてゆく拠り所であると思います。

近年、グローバル化が進展し、国内だけの問題ではなく、世界に対抗して行くために、協会がどのように貢献して行くのか、一緒に考えて行く必要があると思います。品質にしてもどのように立ち向かうべきか、そのためにどのように協力し合うのか。中国、韓国、台湾にしても、日本に勝るとも劣らないレベルにきているが、日本のねじ業界はどのように立ち向かって行くのか。というところに協会が貢献できる課題があるのではないか。

今や、品質は良いものができるのが当たり前の時代になりました。先人たちは「日本製品は品質が良いですよ」と「メイドインジャパン」のブランドを築いてくれました。私たちは先人の財産を食っている状態にあるのではないかと感じています。この先どのように戦うのか、この先にある「メイドインジャパン」を確立して行くには、製品そのものの性能を保証して行く必要があるのではないかと思います。そうすると製品そのものの性能を検証していくための検査機器や設備・仕組みが必要になっていきます。そのようなものを互いに共有し、活用する場を設けたいと思うところですが、皆さんのご意見を伺うことができたら幸いです。

 

椿)ご提案をどういう形で進めて行けるかわかりませんが、この話を進める場を作って行きたいと思います。これから始まる交流の場で、そうしたことが実現するように、奥野さん、ぜひ働きかけて欲しいです。

もうひと方、小野さんも比較的新しい入会の方ですが、小野さんいかがでしょうか?

 

自社でできないことにはA Iの課題がある201013_NEJI-0105.jpg

小野)朝日押捻子製作所の後藤社長のご推薦で入会させていただきました。入会の頃のお話をすると、ここに冊子がありますが、東京で開催された50周年の「ねじフォーラム」に弊社の役員と参加をして有意義な時間を持つことができました。入会当初は、新規販売を目的にたくさんの会合に出させていただきました。

アンケート結果の2点については、竹中社長に120%くらいお話していただいたので、考えていたことがほとんど出つくしましたが、聞いているうちに閃いたこともあります。「大人数だと自分の意見を言いにくい。少人数だと言いやすい。」ということですが、弊社の話をすると、200トン、300トンのプレスで板厚の厚い特殊鋼を抜くことが多く、例えば風力発電向けの製品(ワッシャー)です。それは金型の寿命が短いタフな仕事ですが、弊社にもノウハウがあるように、ナットの金型もボルトの金型もそれぞれノウハウがあると思います。どこまでオープンに出来るかはともかくとして、業界発展のためには、手の内を明かしながらも、情報交換する意味があるのではないかと感じました。

2点目の自社だけではできないことは、A Iのことです。アンケートでも書かせていただきましたが、これは自社だけでは取り組めません。昨日、ある会社とウェブ会議で、R P Aについて議論していました。私はアナログ真っ只中の人間ですから、自分が一番わかっていないと感じました。しかし、業界の発展のためには導入を目指して(あるいは導入しなくとも)、A Iについて学ぶ場が必要と感じています。そのようなことを議論する場を設けていただけるとありがたいです。

それから避けて通れない少子化の問題があります。好むと好まざるに関わらず、いずれ外国と関わる機会が増えてきます。ねじの五地域交流がありましたが、個人的には欧米との情報交換が重要と考えます。ワッシャーについて見ると、欧米人が考案したワッシャーが主流です。今でもアメリカにマスプロ生産で長けているワッシャー工場があります。業界新聞でアメリカの情報を見ると、アメリカの強さに改めて驚かされることがあります。そういった点に学びながら、日本の強みを作って行く必要があるように思います。少子化が進んでいる訳ですから、造るばかりではなくて、既存のものを大事にしながらメンテナンスに関することも必要なのではないでしょうか。そのようなことを考えて行くためにも、多くの情報を得られる講演会を開催していただけるとありがたいです。

 

椿)幅広いお話、ありがとうございます。海外との交流につきましては、ここ十数年間、私もアジアばかりに目が向いていたのですが、数年来ドイツとの交流が始まって、その強みの一端を垣間見て驚愕した経験があります。世界を知らないことを大いに反省しています。

 

内藤)会員は皆、企業の存続・繁栄を第一目的にして、組合に加入していると思います。先ほどから話題になっているメーカー間の情報交換会はやはり必要になってくると思います。経営者のみならず、実務者においても教育的な交流も取り組んで行く必要があります。普段、同業他社の考え方や方向は見えないものだが、そういったことを知ることも意味があります。例えば、協会で取り組んでいる「F T S講習会」を例にとると、参加した者たちは、同業他社の顔が見えて、やる気になって帰ってくる。また、こういう一方的な研修だけでなく、技術の集まり、営業の集まり・・・それぞれ各部署での悩みを共有し、切磋琢磨して行く場は、経営者だけでなく実務者にも必要です。稼いでいくのは実務者なのですから、彼らのためになる企画ができると嬉しいです。

 

小規模企業を守り、力をつける支援は重要課題201013_NEJI-0102.jpg

内藤)100人未満の会社が全体の9割を占めますが、それらの企業はコロナ禍での資金繰りには日々大変に苦労しています。またメジャーなお客様から、厳しい品質要求、高額な設備投資を迫られています。引取の保証がないにもかかわらず、厳しい短納期要求に応えるために、在庫仕掛かりにも資金を投入しなければいけない状況にあります。こういったところを、声を大にして訴えたいと思います。協会は経済産業省とも太いパイプを持って、まだまだ、零細企業支援に取り組んで行くことが必要ではないかと感じます。政権が変わると補助金は打ち切りではないかと言われることがあるが、それは困ります。事業所数、企業数が減って行く中で、力をつけて行く取り組みが必要です。協会の課題の一つの例で上がっている下請け代金の支払いの問題では、振り込みが望ましいが、手形はせめて60日へ如何に早く短期化させるかという課題があります。買いたたきとか、まだ弱いメーカーが負わされている問題があると思うので、これらは第一先決の問題ではないかと思います。

 

椿)幅広いご意見、ありがとうございます。同業他社の交流は勉強になります。私も資格委員会でねじ製造技能検定の評価基準の検討を行った時に、ノギスの使い方一つとっても各社のやり方には大いに違いがあり、それを知ることが勉強になりました。一社ではわからないことでした。是非、様々な課題を取り上げて交流して参りたい。佐野さんいかがでしょうか。

 

「オープンで参加しやすい実務者向け教育環境を

佐野)アンケート結果の報告書にキーワードとして「オープンで参加しやすい」という言葉がありました。今、内藤さんから、実務者の方がイベントに参加するといろいろと勉強になるというお話がありましたが同感です。私も自分が参加するのではなく、実務者に参加してもらったときに感想を聞くと、彼らはいろいろな意見があってすごく有意義だったといいます。「オープンで参加し易い」経営層以外の実務者向けのイベントを取り入れて欲しいですね。

材料の集購材と自己調達材の価格の是正とか、運賃の値上げ分を製品価格に転嫁する問題があるが、自社だけでは最終ユーザに価格転嫁をしていただく交渉するのは非常に難しい。各社それぞれの考え方はあるだろうが、我々も手の内を明かして話し合い、それらを協会としてまとめて、「協会としては今回の材料値上げはいくらだよ」との指針を出してもらえれば有難いです。我々の交渉が少しでも楽になるのではないかと思います。

 

椿)ありがとうございました。最後に北井さん。

 

ウェブ活用で大きな利点を活かす。団結し発信する力を強くする201013_NEJI-0121.jpg

北井)2つのテーマがありましたが、最初に情報交換という面からみると、関西の組合からは関東の情報が入りにくいです。協会では、関東の方とも中部の方とも情報交換ができるというのが最大の魅力です。一方、わざわざ東京まで行かなければならないというのが弱点。有益だが1日潰れることに抵抗があるので、せっかくの機会を何回かに一回に絞ってしまうことが多いです。せっかくの利点を生かし切れていないのは残念に思います。しかし、今回Zoomで座談会をやっているが、抵抗なくできるようになりました。短時間で集まれる利点を活かし、ウェブ環境を使って情報交換する場を作って欲しいですね。

二つ目の「一社ではできない、中小企業が集まって共同事業を」という意見にも賛同します。象徴的な問題として、六角ボルト・ナットの規格改訂の取り組みがありましたが、ボルト・ナットメーカーから悲痛なお話が上がっている。ISO規格を日本の市場に落とそうとしたが落とせない。これは業界の意見を吸い上げて一つにまとめていくところが弱いように思います。「ISOで決まったから、我々の製品もそのようにせよ」というには無理がある。タッピンねじのSTも同じです。現実は一社で言っても現実を聞き入れてもらいにくい。先ほど話題になった集中購買の問題も然り、団結力を強くして、発信力を強めて行きたいものです。ここも次のテーマかと思っています。

 

椿)どうやって団結力を強化するかですね。一通りアンケート・インタビューの感想をお話いただいたが、ずいぶん多方面にわたりお話を伺うことが出来ました。有難うございました。

次に、協会活動について、これまでの活動が良かった点、逆に改善が必要と思われた点はどのようなことでしょうか?

また、部会や支部活動の評価はいかがでしょうか?

 

工場見学は経営の学びにもなる

竹中)西日本支部で開催していただいた工場見学会は非常に有益でした。私も社員と一緒に参加させてもらいました。直近では西精工さんにお邪魔しましたが、工場見学も勉強になったが、西社長から経営方針について学ぶことができたことはとても参考になりました。社員も感銘を受けて、自社に持ち帰って、同じような取り組みをスタートしたものがあります。このような工場見学会は続けて欲しいと思います。

 

椿)工場見学は内藤さんも参加されていますね。

 

内藤)私だけではなくて、技術だとか現場のスタッフと一緒に見学をさせてもらっています。彼らなりに刺激を受けるチャンスになっています。もっともっと数多く機会を増やして 実施することで、更に効果が出るのかなと思っています。

関連業者者さん、材料や表明処理業者さんまで含めた交流勉強会のプログラムにも取り組んでいただけると有難いです。

 

椿)佐野さん、工場見学はいかがですか?

 

佐野)普段見られないところを見る機会があって、勉強になります。自分たちで同業他社さんを「見せてよ」とノコノコ出かけて行くような機会はないものですから。それが協会の団体で行う見学会のよさだと思います。先日はメイドーさんの工場見学がありましたが、同様に、同業者さんを実務者にもたくさん見せてあげたいと思っています。今後とも続けていって欲しいです。

 

椿)佐野さん、五地域は参加されましたか。

 

佐野)出ていません。

 

椿)北井さん、ステンレス部会はいかがでしょうか?

 

北井)弟が参加させてもらっています。その他にも工場見学会も参加していますが、感謝しています。経済産業省からの情報もありがたい。

 

椿)橋本さん、総会でもねじブロックの紹介をする機会がありましたが、ああいう機会を作ったらいかがでしょうか?

 

ねじで子供たちを育てる

橋本)総会でねじブロックを紹介していただいて感謝しています。また、MF-Tokyoにもねじブロックの展示、ワークショップをさせてもらいまし201013_NEJI-0110.jpgた。社員も2、3人連れて行きましたが本人たちの役に立ちました。工場見学はこれまで参加できませんでしたが、皆さんのお話を聞いて今後は積極的に参加したいと思いました。

 

高須)MF-Tokyoのねじブロックは人気がありましたよ。お子さんに売れませんでしたか?

 

橋本)P Rになり買ってもらいました。今は小学校の授業で使ってもらっています。常々子供たちにもねじの大切さを伝えて行く仕組みが必要だと感
じています。今の子供達の中には、ねじを回すのではなく、ねじを押し込もうとする子供がいることに驚きます。ねじがわからない。そういう子供が社会に出た時に不安ですね。若い人が入社してくれるようになるには、こういう子供時代に理解する場を作っていく必要があります。協会でも考えていただけたら幸いです。

 


201013_NEJI-0086 .jpg高須)
MF-Tokyo に参加されていない方に少し説明をします。ねじの啓蒙的なワークショップとして2017年には橋本さんのねじブロックを展示。子供さんにとても評判が良かったです。2019では日東精工さんの紙粘土でねじ製造工程(フォーマー、転造)を体験してもらう機会を作りました。子供達の自由研究に役立つと評判がよかったです。ねじの理解者の裾野が広がったと思います。こういう機会を利用してもらえれば有難いですね。

 

平戸)私は「ねじブロック」を二セット買いましたよ。

 

橋本)ありがとうございます。コロナ禍で学校が休みになったら、子供たちが家にいてうるさくてしょうがないと聞きましたので、ねじブロックを買ってもらいました。小学校で授業をやる場合、最初に「ねじの基礎講座」をやるのですが、できたら協会で参考書を作ってもらえたら、学校にも大いにP Rできると思います。

 

椿)この座談会が始まる前に、西川さんと話していたら、小学生の工場見学が話題になりました。西川さん、お話しください。

 

西川)日本鋲螺の西川です。昨日、小学校の3年生78名が見学に来られました。今年で2回目になります。「お子さんが来ても大丈夫な工場をつく201013_NEJI-0089.jpgる」ことを目標に社員には課題を出しています。小学生はリアクションが大きく楽しいですね。「なんでねじは右に回すのですか?」とか、素朴なことから質問をぶつけてきます。その質問について、社員には小学生にわかるように答えさせます。それが勉強になります。少子社会になって、将来、ねじ産業を目指す子供たちがいなくなるかも知れません。ねじメーカーは楽しいということを小さいうちに教えて育てて行くのはいかがでしょうか。

子供たちが一番興味を示すのは、めちゃくちゃ小さいか、大きいかです。うちのケースでは、「年間3億本生産する」と言うと、「わーっ」となります。太いねじで直径3cmですというと、また「わーっ」となる。ねじは子供たちが食いつき易い題材であり、こう言う実習は、ねじが向いていると思いました。

説明の中で「ねじの頭はどうやって作っているのでしょう?」という三択クイズをだします。「1:太い材料から削る」「2:頭を引っ付ける」「3:細い材料の頭を膨らます」という三択を出すと1か3に分かれます。2の「頭を引っ付ける」と言う回答はない。こういうところをみると子供は賢いなと感心します。また、「どうやったら子供たちに分かってもらえるか、伝わるか」と考えることは、社員にとっても勉強になります。自立心の確立にも貢献できるので、協会としても「ねじ教室」を定期的に開くのはいかがでしょうか。

 

椿)楽しい話になってきましたね。M F-Tokyoで大活躍された高須さんにお話をしていただきましょう。平戸さんの社長にもDr .ラーセンとして頑張ってもらいましたが、MF-Tokyoのことを紹介してください。

 

高須)鍛圧協会が場所を無償で提供してくださり、M F-Tokyoにはこれまで3回出展し、パブリシティ委員会として総力を上げて取り組ませてもらいました。藤田さんにも毎回火縄銃を出品していただきました。ねじブースを見学したお客様は毎回1000人以上(バーコード読み取りベースで2015年は1456人、2017年は1,407人、2019年800人)を記録しました。知名度アップには貢献できたのではないかと思います。自社製品の展示ではなくとも、一緒に参加してお手伝いしていただくと、いろいろなことがわかって面白いと思いますので、是非参加していただけたら幸いです。

 

平戸)小学生の話を聞いていて思い出しましたが、弊社の福島の工場に、小学校の先生から工場見学したいという依頼がありました。安全に見学してもらうことは大前提ですが、その上で「鉄を削る」ことをしてもらおうと思っていたのです。最初は授業の延長で面白くないという顔をしていた子供たちですが、実際に旋盤のハンドルを握って鉄を削ってもらったら大興奮となりました。子供達が帰る時の顔は目が光っていた。その表情を私は忘れることができません。小学生を対象にするのは良いと思います。しかし、このようなイベントを行うと先生の負担が大きいためか、一回で終わってしまったのは残念です。しかし、小学生の表情を思い出すと、なんとか続けたいものです。

 

椿)良い話が続きましたが、協会への不満、協会に変わって欲しいことはありますか?橋本さんいかがですか?

 

夢のあるねじ業界をつくって行きたい

橋本)変わって欲しいところですか?そうですね。私は日曜日に有名な経済番組を見ているが、「狭い業界」というシリーズの中でねじ屋さんが紹介された。「狭い業界」というのは寂しい気がします。夢のあることで、あるいは、もっと明るい話題で取り上げられるようにしていきたいですね。

 

椿)内藤さんはいかがですか?

 

内藤)おっしゃる通りです。夢のある業界、若い人から注目を浴びる業界にして行きたい。イメージチェンジをはかって行きたい。昔の3Kというイメージを払拭したい。敬遠される業界ではなく、ものづくりの楽しさを伝える業界にしていきたいです。

 

佐野)アンケート結果の中に「協会を相談すべき機関と認識していない」とあったが、残念だと思うと同時に、そういえば自分も相談しようと思ったことがないなと思いました。聞きたいことがあったときに、ホームページに相談の実例も載っていないので、緊急を要する時には、私の場合は知った人に聞いたりして済ませています。品質問題を解決するときに、賛助会員さんに、金型、材料、設備の方々が入っているので知恵をいただけるとありがたいです。困りごとがあった時に、「協会に聞いてもらえたら、なんとか解決します」という形になるとありがたいです。ねじ業界を引退された方々がおられますが、まだまだ貢献していただける人もいらっしゃるのではないでしょうか。そういう方々と顧問契約をして「会員は、年2回無料相談に乗ります」というような制度があれば嬉しいですね。

 

椿)敷居が高い感じがするのでしょうか。竹中さん、変わって欲しいことはいかがでしょう。

 

これからの海外交流のあり方は

竹中)私が体験した活動の中では、五地域交流はあまり有益ではなかったと思います。英語も中国語もできる人も少なく言葉の問題もあることから、ほとんど交流らしいことができませんでした。五地域交流から退会する決定は良かったと感じています。

一方、ドイツ、アメリカなど先進国のねじ業界とは交流して勉強したい。形式的な交流ではなく、工場、生の現場を見学するなど、諸外国との有意義な機会を作っていただけるとありがたいです。弊社拠点はU A Eにはありますが、欧米には足掛かりがないので、そういうところと交流の場を広げていただけると嬉しいです。

 

椿)小野さん、いかがでしょうか?

 

小野)二つあります。一つは北井さんがおっしゃっていたことです。こういう時代だからこそ、今回のようなウェブ会議に注目したいと言う話には同感です。弊社でも時間とお金の節約ができるので、社内の会議、工場と営業の製販会議は全てウェブ会議で行っています。ご存知の方も多いと思いますが、今年のラスベガスのファスナーショーでは、参加費は今回895ドルで出展することができ、Zoomでアメリカのボルトメーカーなど講師の話が視聴できます。ちょっと高いなと思っていたら、地方自治体の補助があることを社員が調べてくれ、補助を受ければ3万円で出展もできるようになりました。こう言う情報も協会から発信されるといいなと思いました。

もう一つは、資格制度の件。藤田さん、西川さんがインタビュー調査に来られた時に、J I S、I S O絡みのことをやって欲しいとお話したら、「既にやっています」と言うことで私の認識不足でした。

(佐野さんのお話にもありましたが)協会には賛助会員の方もいらっしゃいます。我々は、金型メーカーを一社しか持っていません。小ロット品では、自社で金型を作ることがあるが、うまく行かないこともあるので、賛助会員の金型メーカーさんの知恵を、お借りたいと思うこともあります。コンタクトする足掛かりができるとありがたいです。

 

椿)同感です。他にもご不満な点があるかと思いますが、ここからは、今後、こう言うことをやっていったらどうか、期待とともに、どう実現して行くかについてご意見をお願いします。

 

技術と技能の育成

北井)検定委員会の委員にしていただいて、準備がずいぶん進んできているなと思いました。是非、この検定制度を早く実施できるようにしたい。現場の人を育てるのが中小企業の大きな悩みの一つであるので、検定委員会が進めている制度はありがたいと思います。

また、ねじ研にもお話ししているが、ねじを研究する大学が少なくなっているのは懸念の一つです。工学部でもねじの研究室がなくなってきているので、我々のもとに優れた技術者が入って来なくなります。それを補うような制度が欲しいですね。技術者の育成にも力を入れていかなければならないと思います。

 

椿)同感です。技術と技能の二本柱が必要と考えています。是非、一緒に進めて行きましょう。竹中さん、今後のことをお願いします。

 

中小企業の要望や提言を発信する団体になって欲しい

竹中)アンケートにも書かせてもらいましたが、協会のあり方について、会員ファーストの精神を前面に出して活動を進めて欲しいです。会員のための協会ですから、今日、いろいろな意見が出ましたが、そういうものに取り組んで欲しい。いろいろな意見がでたら話をまとめて、国にももの申す協会になって欲しいです。ねじに関わる中小企業の要望や提言を出して行ける団体になって欲しいと思います。

北井さんのお話にもありましたが、我々は技術者を採用することに苦心しています。新卒でも中途でも工学部の学生の採用は難しい。リクルート会社にお金を払ってもなかなか採用に漕ぎ着けない現状があります。こういうことにも、もっと協会の力を借りることができると嬉しいです。お話に出ていた、小学生の頃から関心を持ってもらうことも、若い人たちにもねじに関心を持ってもらえるような機会を設けて欲しい。そうすれば採用もしやすくなるのではないかと思います。

 

椿)確かにそうですね。一方、参加するだけではうまくいかない。上手く行くようにするには、運営主体、牽引者になる人が必要になってきます。そういう人にイニシアティブをとってもらうようにするためにどうしたら良いか、良い知恵がありましたら教えていただけますか。

 

小さな単位で意見交換しやすい場からイニシアチブをとる人が生まれる

竹中)最初にお話ししたことでもあるのですが、こじんまりした、意見交換し易い場を設けると良いと思います。悩みを同じくする人はいるので、テーマ別に小さな委員会を立ち上げて、イニシアティブをとる方を決めて進めていくのはいかがでしょうか。それを継続していけば、この協会の会員になっている意義を感じてもらえるのではないでしょうか。

 

椿)良いご意見だと思います。

 

実機実技試験の早期実現に期待したい201013_NEJI-0120.jpg

佐野)ねじ製造技能検定は、実機を使った一級試験を考えていると聞いていますが、早く実現して欲しいですね。技術者が誇りを持ってものづくりをできるように、公的にも客観的にもその技術を認めてあげることが励みになります。資格に応じて処遇することもできます。実際、我々もすでに二級合格者には、昇給など待遇面でも優遇しています。早く実機試験を立ち上げて欲しいです。

また人材不足の状態が今後も続くことを考えると、ロボット、A Iにも取り組む必要があります。しかし、やろうと言っても、何から手をつければ良いのかわからないので、ねじ屋に特化した導入事例を紹介してもらえると助かります。製造のことばかりではなく、A Iを使った事務の合理化もテーマにしたいです。ぜひ一緒に考えていきたいと思う。

 

椿)私も実機テストは実現したいと焦っています。フォーマーの段取作業一つをとっても機械によって操作も調整方法も違うので、どうしたら公平・公正な実技試験と評価ができるかが問題になっています。早く結論を出して実機実技検定試験を実施したいものです。

 

未来に手を打ちたいこと

平戸)ねじを専門とする大学の件ですが、私の考えではねじ専門の研究室をつくることが大切だと思っています。そういうものがなければ、協会の委員会の中にその準備委員会を作ります。「小さい委員会」でまとめていただき、できれば、ねじのゼミやその先生も育てていくという覚悟でお願いしたい。若い先生を見つけないとダメです。バックアップしていくには、会員の合意が必要なので、合意を作って行くことが一番の課題になると思います。

会長はドイツの状況をお聞きになっていると思いますが、そういうものを立ち上げることができれば、皆さんから出てきた問題を解決できるし、それを継続できるなら皆の励みになると思います。協会で必要としている先生を育てて欲しい・・・それが希望ですね。

 

椿)大変な構想ですが、議論を育てる場が必要かと思います。

 

橋本)せっかく素晴らしい様々な製品を作っているのですから、それを組み合わせ一つの形にしてアッピールするとマスコミの関心を引くのではないでしょうか?

アフターコロナはどんな時代になるのかと考えたときに、S D Gsは欠かせません。すでに取り組んでいる企業もあるかと思いますが、協会でも啓蒙普及活動に取り組んだらいかがでしょうか。

 

椿)いずれも、橋本さんにイニシアティブをとって立ち上げていただきたい課題です。

 

内藤)この業界のベースアップのためにも、教育が第一テーマかと思います。ねじ製造技能検定の勉強会も含めて、Zoomを使えば遠方の会社さんも出席しやすくなります。

採用にも苦労しているので、この業界が発展して行くには、今の人材の能力を引きあげる活動が大切だと思います。

 

椿)ありがとうございます。では、奥野さん。

 

コロナはデジタル化の遅れを取り戻すチャンス

奥野)皆さんのお話を伺って、協会のあり方はどのようになるのかなと考えたのですが、協会がどのように変わるかというより、私たちがどのように活用するかという観点から考えると良いと感じました。そう考えると今日のようなウェブの座談会は非常に良い取り組みだと思います。どのように活用するかは、その時、その時で活用したい条件や参加のタイミングが変わってきますから、常に開かれた団体というのが一つのあり方だと思います。小規模の座談会のテーマを決めて興味を持った方々の参加を募る。定員になったら委員会を開き、情報を吸い上げ、方針を決めて行くことができれば良いと思います。

日本は技術大国でありながら、デジタル化が遅れています。なぜかと考えると、日本では「なんとかなる」という気分があります。「なんとかなる」で済ませてしまっているところがあるのです。例えば国土の違いを見ると、海外にはもっと遠い距離を克服するために、何をすべきとか、日本では考えられないような常識があるのではないでしょうか。今回、コロナ禍で人の動きが止まったが、その代わり、デジタル化の賜物であるウェブによるリモート会議が当たり前になりました。I T産業では事務所を縮小し、新しい働き方を進めようという動きになっています。コロナで日本もデジタル化が進んだのではないでしょうか。コロナが終わってもこの恩恵は続きます。この機会に我々もインターネットをフル活用して繋がり、いろいろな情報交換を進めて行きたいですね。

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椿)ありがとうございました。今日の座談会は良かったのでしょうか。

 

大勢)良かったと思う。

 

奥野)私は緊張した。(初対面もあり)充分に言えたかなという気持ちがあります。そいうこともあって、小規模活動が大事になってくると言いたいです。小規模の座談会、テーマごとにミーティングルームを作り意見交換する。それをたくさんつくり、継続して行くと、もっともっと、ザックバランな意見が交換できる場になるのではないでしょうか。

 

椿)他に言い足りなかった方はいますか?良かったと思う方、挙手を!

 

全員)「良かった。」「よかったです。」「よかったんじゃないですか」

 

椿)ありがとうございました。最後に小野さん、総まとめを!

 

小野)今日は良い機会をありがとうございました。チャンスがあればまた参加させて下さい。

こういう(コロナ禍の)時代なので、最後に砕けた話をします。

20年ぶりに営業に行ったのですが、営業のプレゼン資料を見たら、内容や表現が硬すぎるので、こういうのは止めようと思いました。そこで社内外から公募をしてワッシャーマンというキャラクターが生まれました。今後はプレゼン資料に登場させて楽しいプレゼンを営業にさせたいと思っています。

 

椿)今日は本当にありがとうございました。貴重なご意見を変革ビジョンに活かして参ります。

 

藤田)インタビューにお伺いしたときに感じた問題ですが、あの時、小野さんと奥野さんのお二人に初めてお会いしました。その時に、会員同士が知らないというのは問題だと思いました。もっともっと交流できて知り合えるようにという意味も込めて、座談会にお誘いしました。今後もこういう機会を増やしますので、知り合いになっていただきたいと思っています。

 

以上

 

【参加の皆様】

参加してくださった会員の皆様は以下の通りです。皆様には貴重なご意見を本当にありがとうございました。

 

ケーエム精工株式会社        代表取締役会長 北井 敬人 様

株式会社竹中製作所           代表取締役社長 竹中 佐江子 様

株式会社佐野螺子製作所    常務取締役 佐野 嘉英 様

株式会社平戸製作所           取締役会長 平戸 譲 様

橋本螺子株式会社               代表取締役会長 橋本 秀比呂 様

株式会社ナテック               代表取締役社長 内藤 敏晶 様

大阪フォーミング株式会社 代表取締役社長 奥野 芳昭 様

株式会社小野製作所           代表取締役社長 小野 衛 様

 

(司会進行・運営)

日本ねじ工業協会会長  椿 省一郎

日本ねじ工業協会副会長 藤田 守彦(未来開発パブリシティ委員会委員長)

日本ねじ工業協会副会長 高須 俊行 (未来開発パブリシティ委員会副委員長)

日本ねじ工業協会    西川 倫史 (未来開発パブリシティ委員会副委員長)