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「少子高齢化時代の人材採用・人材活躍WG」が、女性活躍の公開セミナーを開催

2023年03月01日

「少子高齢化時代の人材採用・人材活躍」ワーキンググループ(以下WG、グループリーダー:高須俊行富士セイラ社長)が、活動の一環として、興津螺旋株式会社 柿澤宏一社長をお招きし以下の講演会を開催しました。

 

講師    :興津螺旋株式会社 柿澤宏一社長(当協会会員)

演題    :演題:「女性技術者が活躍する会社というブランドができた意味

       〜 少子高齢化時代に先駆けた女性活躍推進の成果と今後の課題 〜」

日時    :2023年2月24日(金)15時から16時30分

 

せっかくの機会であり、WGメンバー以外の方にも「会報ねじ」のメルマガでご案内し、ご希望の方には、オンラインで聴講していただきました。以下に「企画の狙い」「当日のご講演の内容」について簡単にご紹介させていただきます。

 

企画の狙い:

日本の生産年齢人口(15~64歳)は、2020年に7509万人となり、ピークだった1995年の8716万人に比べ1200万人以上(13.9%)も減少しました。これまで何とか労働需給のギャップを女性や高齢者が埋めてきましたが、これから本格的な労働力不足、人材確保が困難な時代を迎えます。

そのような時代に先駆けて、興津螺旋様は、早くから女性社員を採用し活躍できる環境を整えて来ました。現在、女性従業員比率は5割を超えています。その結果、ねじ製造技能員としてキャリアを積む女性も着実に増えており、彼女達は「ねじガール」としてメディアの注目も集めるようになりました。最近では、就職先として、女性が活躍する会社、女性が活躍できる会社というブランド認知を獲得しています。そこで、女性活躍の取り組みこの10年の努力と成果について柿澤社長に教えていただくという企画です。

 

当日のご講演の内容:

ご講演で柿澤社長は、女性採用の現在に至る経緯、女性が活躍できる環境や条件をどのように整えてきたか、女性が製造現場に入った結果、どのような変化が起こったか、経営にどのような成果をもたらしたか、今後の課題などについてお話をいただきました。

 

お話の一部を切り取ってご紹介しますと、女性が活躍できる条件作りでは、まず女性目線に立って重筋作業や危険作業をなくしました。その結果、社員の肉体的・精神的負担が低下し、男性の高齢者が働き続けることも可能になりました。また、女性が産休や育休をとりやすくするためにジョブローテーションを進めました。最初は導入に抵抗もありましたが、ジョブローテーションの結果、有休を取りやすくなることがわかると、積極的に推進してもらえるようになりました。複数の仕事を経験することで、社員にはより一層成長する機会が生まれ、部門間連携もスムーズに行くようになるという効果もありました。更に、女性の仕事の進め方は、これまでの仕事のやり方にも影響を与えました。品質向上、原価低減などでも大きな成果をもたらしたとのことです。その影に「言いたいことがあれば言う」という職場の文化を大事にする柿澤社長のリーダーシップがありました。

 

また、社長と一緒に講師を務めた森さんは、現在営業部員として活躍していますが、女性の立場から採用募集に応募した動機や、今の仕事のやりがいなどについてお話しいただきました。応募するとき、女性として働き続けることができる会社かどうか、ホームページやネットの情報を確認して「この会社なら」と思ったそうです。

 

講演の内容はご紹介しきれませんが、ご講演の後にはたくさんの質問が寄せられ参加者の皆さんの関心の高さを感じました。

 

柿澤社長、森さん、貴重なお話をありがとうございました。益々のご発展をお祈りしています。

(未来開発パブリシティ委員会事務局)

Okitsurasen's  promotion of active participation by women .jpg

seminar lecturer Mr.kakisawa 2023-02-28 18.10.51.jpg講師の柿澤社長と営業部員として活躍する森さん