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未来開発パブリシティ委員会主催インドセミナー・サマリー(第1部)

2014年01月22日

去る、12月17日に行われた、未来開発パブリシティ委員会主催「インドセミナー」のサマリーを2回に分けてご紹介いたします。

 

開会挨拶 

未来開発パブリシティ委員会 国際情報リーダー 長谷川恭裕氏(株式会社メイドー代表取締役社長)

 未来開発・パブリシティ委員会は、2010年に協会50周年記念行事として「ねじフォーラム」を開催して以来、「会報ねじ」のIT化と情報の提供を通じた、会員サービスの拡充を進めてきました。今後とも、「未来開発」を冠した委員会活動の一環として、セミナーなど、次代のねじを担う方々が集まり、研鑽を深める場を提供して参りたいと思います。

 今回は、その最初の試みとして、注目を浴びるインド情勢に詳しいお二人の専門家を招き、ご講演いただくことにしました。今後とも、このような機会を充実して参りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

第一部 伊藤洋先生ご講演のサマリー

「今、何故インドなのか」 -注目集まるインドものづくり市場-

 

講師: 東京大学 大学院経営学部研究科 ものづくり研究センター 特任研究員 伊藤洋先生

1965年 山形大学 工学部を卒業後、本田技研工業に入社。金型設計、4輪車体生産技術、新生産技術開発、英ローバーへの技術支援などに携わり、ホンダエンジニアリング取締役を経て、2004年より現職。インドの自動車、部品産業を知る、第一人者といわれている。

 

インドは多様性と自由度の高い国

インドはどのような国なのか。面積は3,287,590㎢で日本の約9倍、28もの州からなっています。とにかく大きいということ。これをまず頭に入れておかないと日本と同じ感覚で考えてしまいます。

人口は約12億1000万人で日本の約10倍、しかし平均寿命は65歳です。GDPは伸びており、人口もどんどん増えて活性化しています。

22の指定言語があり、派生を含めると844もあります。

宗教もたくさんあります。「カースト」はご存知かと思いますが、実はインド全体ではなくヒンズー教にしかありません。イスラム教徒も12%います。人口1億5000万人のパキスタンは大半がイスラム教徒ですが、インドの人口の12%はパキスタンの人口よりも多いのです。

インドというと、カレー、タージ・マハル、象などを思い浮かべるのではないでしょうか。ターバンのイメージも強いと思いますが、実際はシーク教徒である2%の人だけが巻いています。女性が着るサリーは布を巻くだけなので、太っても痩せても着られるフレキシビリティがあります。インドはこういう発想をします。体にぴったりしている中国のチャイナドレスとは、まったく逆の発想です。

インドはとても多様性の国、自由度のある国です。共通点はインドに住んでいることぐらいしかない。ですから28州はそれぞれ「国」と見て、「インド版EU」と考えるべきです。国を理解するにはデータばかりではなく、こういうことを知ることがとても重要です。

 

現在のインドは購買力が強い

現在のインドは、都市部にはショッピングモールもあり、IT産業も増えています。空港もとても良くなりましたし、最近はスラム街がどんどん減少しています。地下鉄(メトロ)もあります。たいていは車より高いところを走っていて、たまに地下に潜ります。

女性の社会進出も進んできました。経済が発展すると人が足りなくなるので、女性が工場やIT産業に進出しています。スクーター乗車の80%が女性で、女性高級官僚も誕生しています。

携帯電話の使用も急速に伸びています。人口比で75.4%、9億1000万台が使われています。でも日本の携帯電話は使われていない。なぜなら、性能が良くて機能も多いが、値段が高い。むしろ多くの機能は必要なく、逆に停電の多いインドの携帯電話に必要なのはライトの機能。このような視点が大事です。インドの事情を考えて、必要な機能だけを安価で提供したノキアやLG、サムスンは伸びています。

インドの購買力平価換算GDPを見ると、2010年にはインドが日本を抜いています。GDP全体では日本のほうが高いですが、購買力平価という点で見るとインドが抜いているのです。

では労働力人口構成はどうか。2010年時点でインドは平均年齢24歳、日本は44.7歳。就労人口はインドが3億2000万人、日本は3500万人です。これが2025年には、インドの平均年齢は29歳で、就労人口4億3000万人に増えます。このような実態も理解しておく必要があります。

 

農業から工業へ

今インドで一番問題なのは、就労人口が多いといっても、その51%は農業で、GDPに貢献している割合は17%ということです。現在インド政府は、天候に左右されない工業に振り向けて、雇用なき成長から脱皮しようと考え、特に自動車、自動車部品、製薬に雇用を創出する政策をとっています。

ではなぜ自動車なのか。IT産業は売り上げは大きく輸出にも貢献しますが、雇用という面で人材が制限されます。自動車産業は、売り上げはIT産業の半分程度ですが、すそ野産業が広く多くの人を使うので、雇用の拡大につながります。

ただ自動車産業の欠点もあります。自動車産業が発展するには、エネルギーや道路といった、インフラ整備が必要ですが、まだまだ遅れています。そこで政府は、まずITでお金を儲けてインフラ整備をし、製造業を発展させて、雇用の増加につなげようと考えています。

「なぜ自動車か?」

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2006年からAMP(Automotive Mission Plan)を掲げ、2016年までに自動車産業総売り上げを340億ドルから1400億ドル、乗用車市場規模を100万台から350万台、雇用数を1045万人から4000万人、GDP貢献度を5%から10%にし、2006年に世界11位だったインド自動車生産台数を2016年までに7位の自動車生産国にしようと取り組んできました。実際2016年を待たずして、2010年には7位になりました。2012年には、中国、アメリカ、日本、韓国に次いで5位、2015年には3位、20年には2位になる見通しです。

「インドの自動車生産台数推移」

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注目のエリアは西部

インド北部と南部には日系企業もありますが、東西のエリアにはなく、現地のメーカーか欧州企業が多く進出していました。最近になって特に西部地区が注目され、日本企業ではスズキが進出します。

なぜ西部か。今までは東南アジアを見ていましたが、次に輸出するならば、欧州、中東、アフリカですから、そちらに輸出しやすい西部地区が注目されているのです。

インドには、世界各国から多くの自動車企業が集中しています。つまりインドに行けば、世界中の自動車メーカーにネジを供給できるのです。

「インド国内に立地する主な自動車メーカー」

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現在のインドは1960年代日本

GDPの伸びと車の台数の伸びは、大体比例します。インドの現在の1000人当たりの自動車台数は12~15台、一人あたりのGDPは1527$。これはちょうど1960年代の日本の状況と同じです。当時の日本は車を持つのが夢の時代。これが今のインドです。日本の歩みを見ると10年後には車はファミリーの必需品となり、GDPもどんどん増えました。おそらくインドも同じような道をたどると考えられます。

現在のインドでは、オートバイが必需品で車に乗っている人はまだ珍しい状況です。道路には、人も車も、牛やラクダもいます。道路は車だけのものではないということです。したがって車は一番遅いものに合わせます。都市では急激に車が増加していますが、交通ルールは十分に整備されていません。日本で車の安全というと「車対車」ですが、インドでは「車対人」です。信号はあっても無視しますし、高速道路の中にも人も牛も入ってきます。

また都市部では、大気汚染が深刻です。古い車が多いことに加え、特に冬場はたき火で暖をとるので、太陽がぼやけて見えるほど空気が濁ってしまいます。大気汚染の問題は中国だけではなくなってきました。

インドでは車はどのように使われているかを見てみましょう。インドでは追い越すときにはホーンを鳴らします。日本ではあまり鳴らしませんが、インドでは一日中鳴らします。また交通ルール無視なので、急ブレーキも頻繁です。ホーンやブレーキの耐久性をテストするなら、インドでやるといいといわれるほどです。

4人乗りくらいの車1台には6~10人、バイク1台にも5~6人乗ります。ですから、インドで使用する車はサスペンションが強くなければなりません。さらにロックとヒンジにも強さが必要です。なぜなら何か不審なものがないかと頻繁に調べられるので、その度にボンネットとトランクを開けてはバタンと閉めるからです。

ネジはすべてに関係しますね。こういうインドの事情を知れば、インドなりの考え方をしなければいけないと感じていただけると思います。

 

インドのオートエキスポを世界が注目

インドのオートエキスポの規模は日本の比ではありません。2012年1月に開催されたオートエキスポの展示面積は日本の2倍くらいあり、ものすごく混んでいます。出展社数は2109企業、海外から30か国、2013年11月末から開催された東京モーターショーでは出展社数175企業、11か国でした。来場者もインドは200万人、日本は84万人です。

展示されている車は非常に多彩です。日本のシビックやカローラといったファミリーカーは、インドでは高級車の部類に入ります。

各国の自動車企業は、インドのオートエキスポを、完全に「小型車の発信ショー」としてとらえており、世界から注目を浴びています。大きなパビリオンが35ありますが、そのうち中国が6、ドイツが3、台湾と韓国がそれぞれ1つ出展しています。しかし日本はパビリオンがなく、自動車メーカーの片隅に間借りしているだけです。こういう大きな市場の中で、なぜ日本の取り組みはないのか。情けない感じがしますね。

インドの乗用車マーケットシェアの変遷を見ると、1980年代はインドの車だけでした。徐々にパイも大きくなり、1990年代には日本のスズキが入ってきて日本が80%を占めるようになった。2007年からは韓国、欧米も入ってきましたが、日本はまだ58%を占めていました。2011年には各国入り乱れ、日本はまだ半分以上を占めていますが、シェアは確実に小さくなっています。つまり競争が激しくなっているのです。特に欧米系のメーカーの伸びが目立ちます。彼らは本国と同じ製法で、インドで作ってそれを輸出することを考えています。

「インドの自動車OEM体制とグローバル化の変遷」

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小型車が中心

インドの自動車の今後を考えると、やはり小型車でしょう。インドにおける自動車の平均購入価格は80万円くらいです。最も売れた車は「アルト」で、価格は50万円です。先ほどの購買力平価換算GDPで考えると、インドの50万円は日本では200万円の価値と同等です。日本の200万円は、日本人が車を買うときの平均購入価格です。

インドの世帯収入も富裕層、中間層がどんどん増えており、現在2億2千万世帯のうち、4000万世帯は80万円のくらいの車を購入できる世帯です。ただ現時点での保有台数は1600万台ですから、残りの2400万台はすぐにでも買える状況にあるということです。

 

アフターサービス、多様な選択肢が重要

インドでの販売の仕方を考えるうえで理解しなければならないのは、「口コミ社会」だということです。長幼の序を重んじ、長老のいうことを聞きます。ですから影響力のある人に話をつければ、そこから伝わります。

インドは娯楽も情報も少ないですから、2大娯楽である「ボリウッド」と「クリケット」をうまく利用した戦略が必要です。またブランド信仰が強いので、十分な宣伝も必要です。

インドではアフターサービスも重要です。日本の製品は壊れないのでアフターサービスがいらないというのは間違いです。逆に壊れてもすぐ修理すればいいので、何より値段が安いことが大事、Value for money重視です。

またインドは多様性の国ですから、いろんな人がいて、それぞれが自分の意見を言いたいし、幅広い選択肢の中から自分で選びたいと考えています。

「インドの消費者像」

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たとえばヒュンダイは、非常に幅広い製品ラインナップをそろえて、大規模な広告宣伝によってブランドを浸透させ、アフターサービスを充実させています。一番重要な点は、インドの実情を知ってそれを反映していることです。インドにいる日本人は全体で5000人程度ですが、ヒュンダイ1社だけで家族も含めて約3000人が現地にいます。みんな現地語を話し、情報を吸収して反映している。これがヒュンダイが短期間でスズキ次いで2位になった理由かもしれません。

車の販売台数を助長する要因を考えると、まず収入が増えること。これはクリアしています。次に道路は、都心近郊では整備されてきていますが、山間部に入るとまだまだです。そして販売店、サービス拠点を多く作ること。あちこちにあって、仮に壊れてもすぐに修理してもらえる状況を早く作ることが重要です。

 

インドの強みは「人」「議会制民主主義」

「インド進出・取引にあたっての留意点」

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インドの一番の強みは、質の良い安価な労働力。

学識者は英語を含む、3か国語を話します。ただしワーカーは現地語でしかコミュニケーションしません。プラス面としては、熱心、向上心、論理指向、適応性、好奇心。ですが協調性は低いです。

議会制民主主義であることも強みです。ただし物事が決まるのは遅いです。

カーストは法律的にはありませんが、現地に配慮は必要です。

離職率を見ると、ホワイトカラーは10~20%、エンジニアは30~40%で、このあたりは少し注意が必要ですが、ワーカーは10%以下です。現地のタタモーターズの離職率は3~4%。それだけ福利厚生などが充実しているのです。

インドは超学歴社会で、IIT(Indian Institute of Technology)が最高学府です。中国人、韓国人はIITに入って一緒に生活しているので、一緒に学んだインド人が高い地位についても、電話で話ができる仲になります。日本人がインドの地位の高い人と話をするには、下のほうから順にたどらなければなりません。ですから日本人もIITに入って一緒に生活するとか、早くインドに行って一緒に仕事をし、電話で話ができるようなネットワークを作ることが大事です。

インドのパワーは人材、人材の輸出が一番ではないかと思います。現にアメリカの経営者の30%はインド人です。これだけ優秀な人がいるということ、インド人がたくさん世界で活躍しているということを、知っていていただきたいと思います。

 

インドの弱みは「インフラ」「労働問題」

インドの弱みはインフラ整備の遅れと労務問題です。

インフラ整備は中国と違ってなかなか進みません。中国は独裁制ですからお金があれば道路をどんどん作ります。しかしインドは、決まるまでに時間がかかります。

物流も課題です。陸橋や環状道路、自動車専用道路を建設していますが、州を超すたびに税金がかかりますし、物流のスピード化をなんとかしなければなりません。

また電力不足でもあります。地域によって状態の良いところもありますが、北部や南部は、1日に2~3回停電します。28州のうちの、12州では30~40%をロスしていますし、ロスが50%を超えている州もあります。

このような課題に対してインド政府は、2007年から2012年までに5000億ドル、特にユーティリティ(電気、発電)に1670億ドルを費やし、そのほか空港、道路、鉄道、港湾、通信を整備しています。2012年から2017年にも1兆ドルを予定していますから、良くなることは確実です。

もう一つの問題は労働問題で、厳しい労働関連法規があります。ちょっとした問題で暴動がおきますが、結局問題は賃金と昇給と待遇です。

インド人管理者は、英語と日本語を話せるので、労働問題をインド人管理者に丸投げしてしまいますが、管理者がワーカーに指示すると命令になってしまう。現地のワーカーは、賃金と、仕事内容や役職などのプライドを大事にするので、日本人経営者が、通訳を介してでも現地語で直接ワーカーと話をして、理解してもらうことが大事です。

労務問題に対処するには、人事・労務担当には信頼できるインド人を雇うこと。出身地に配慮した採用をすること、女性も採用することなどです。いろいろな人を雇えば、争議も起こりにくくなります。そして福利厚生を充実させ、満足度を向上させることです。労務管理は、ワーカーを含むローカルスタッフとのコミュニケーションを図り、相互理解と信頼を作れるかということがカギになると思います。

 

品質は上がっているが...

インドには約5000社の自動車部品企業がありますが、インド部品工業会ACMAのメンバーは691社。日本のJAPIAは446社ですから、日本よりずっと多いことが分かります。

ACMAのメンバーのうちISO9000は576社が取得しています。輸出をするために、品質に対しては関心高く取り組んでいるのです。またコストに対しては日本の生産活動を取り入れるなどして、安くて良いものを作ろうとしていますし、物流ではできるだけ現場の近くに倉庫を置くなどして、Just in timeの方向になってきています。

インドの部品メーカーの生産領域では、エンジン部品、トラスミッション、ステアリングで50%を占めています。要するに機能部品の生産が多く、それだけ高いレベルの技術を持っていると思われます。

部品業界の変化を見ると、1990年代はOEMが20%で、80%はアフターマーケットであったのが、2009年にはOEMが80%になっています。それだけQCDを満足する製品が作れるようになったというのが、インドの部品業界の現状です。

ただし、差はあります。確実にロードマップに基づいて品質管理を行っている工場と、名ばかりの工場があるのも事実ですから、上手に選択しなければなりません。

品質確保はどのように行われているのか。実態を見てみると、プレスの後に、多くの人手をかけてバリ取りをしています。完成品も最終的に全数修正検査を行い、いい品物だけ出荷する。ですからOEMのメーカーに届くときは良品ですが、製造中は不良品だらけということです。しかし生産性が高くなれば人手では間に合わなくなります。人手を機械に置き換えることが、これから進出するうえでは非常に重要なことになります。ネジ業界は機械のほうが多いので、ここはあまり問題にならないかもしれません。

ものづくりのレベルという意味では、経営者の改善意欲は高い。しかし稼働率管理や生産効率、推進体制などは弱い。ここを改善してあげなければばらないでしょう。

「ものづくりのレベル」

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これからの車作りの考え方

先進国では、これからの車は買い換えや買い増しですから、魅力ある車作りが必要です。しかしインドのような新興国は移動手段として新しく購入するので、低コストな車作りが必要です。ただしどちらにも共通するのは、環境、安全、交通システムなどをきちっと守るということです。

車づくりは「すり合せ技術」といわれていますが、最近の車は最終的にコンピュータがすり合せを行っています。コンピュータで一番大事なプログラム作成は、インドが得意とするところ。インドの得意分野は、これからの車作りにうまく利用されるだろうと考えています。

一方で環境問題、地球温暖化、資源、エネルギーなどの社会的な要求を考えると、ボルトも高機能で高強度、しかも安くということが重要になるのではないかと思います。

 

重要なのは「人財」を育成すること

現地のトップは、日本は「Forward technology」、つまり先進的な技術を持っていて、素晴らしい作り方も知っていると認識しています。韓国は「Reverse technology」、作られたものをうまく利用して、それを適合するような製品を作る。中国は「Steal technology」、盗んでしまうという認識です。インドは「Management technology」。アメリカの経営者の30%がインド人だというものうなずけます。やはり人なのです。

これからのものづくりは、労務費の安さではなく、日本の「Forward technology」とインドの「Management technology」をうまく融合させて、「人財」を育成することが重要になるでしょう。

日本政府もインドへの投資拡大を後押ししていますし、インドと日本は基本的な価値を共有している。こういうことを踏まえて、進めていく必要があると思います。

 

以上、第一部。

 

(記事 ワッツコンサルティング㈱ 杉本恭子)