2020年6月1日 「ねじの日」に寄せて
2020年「ねじの日」に寄せて
一般社団法人日本ねじ工業協会
会長 椿 省一郎
新型コロナウイルスの発生と全世界への急激な感染症の蔓延は、しかもワクチンも治療薬もない中での対処として、人と人との交流遮断が唯一の感染拡大をおさえる手段となっている状況におかれてみて、人と物と情報の相互交流の重要性を改めて認識する機会となりました。
ねじは、あらゆる分野で使用され役立っている基礎部品であり、なくてはならないものです。まさに「この世はねじでできている」です。それだけにその需要と供給をつなぐ人・物・情報の相互交流は、ねじ産業の血流とも言え、その量・質・速度・頻度・鮮度・密度・確実性が盛衰を左右します。
本年6月1日「ねじの日」は、ねじ業界に携わる我々がその重要性を鑑み、これからの相互交流の在り方、たとえば人・物・情報の相互交流のパイプを太くする、重層化する、複線化する、ネットワークを組む、多拠点化する、手段を変える、多岐化する、複数化するなどを改めて考えてみる日に出来ればと思います。当協会としても、外出自粛の折、情報共有が益々重要となってきており、諸課題への対策検討などは、デジタルツールを活用したWeb会議を主催するなどしていかなければならないと思います。
さて、たとえどんな時代が来ようとも、「ねじ」はあらゆる産業に必要不可欠な締結部品として重要な役割を担っており、これからもお客様からの高度な要求に応えながら、引き続き日本のモノづくりを支えていかなければなりません。そこで求められてくるのは、これからの時代を支える人材の質を高めるための「人づくり革命」、さらなる生産性を高めるための「生産性革命」、情報収集/発信をして情報共有するための「デジタル革命」が不可欠となると考えます。その中にあって当協会が、皆様から常に必要とされる業界団体であるためには、会員の皆様のためにどのようなサービスを提供すべきかを模索していければと思っておりますので、今後とも皆様からの更なるご指導、ご鞭撻を心からお願い申し上げる次第です。
最後になりましたが、皆様方の今後の更なるご発展並びにご健勝、また一日も早くコロナ感染が終息することを心よりご祈念申し上げて、「ねじの日」のご挨拶とさせていただきます。