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平成25年「ねじの日」を迎えて

2013年05月29日
 
 
一般社団法人日本ねじ工業協会
会長 竹中 弘忠
 
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 昭和50年7月15日にねじ商工連盟(一般社団法人日本ねじ工業協会と日本ねじ商業協同組合連合会で構成)総会で「ねじの日」(6月1日)が制定されて、早いもので38年目を迎えます。
 
 ご高尚のとおり、昭和24年6月1日に新しくJIS制度が制定され、それにちなんでこの日を「ねじの日」と定められました。ねじの製造、販売に携わる者の社会的責任等についての認識を深め、かつ社会一般にねじの基礎部品としての重要性を周知することを目的として「ねじの日」が定められました。
 
  昔から「ねじ」は産業の塩と呼ばれ、「もの」と「もの」を締結する部品であり「ものづくり」にとってなくてはならない重要な基幹部品であります。またその品質は機械工業、住宅、橋梁等の性能・安全を大きく左右するとの認識のもと、ねじメーカーは今日まで技術開発、商品開発に積極的に取り組み、高品質で優れたねじ類を日本並びに世界各国へ送り出してきました。
 
  「MADE IN JAPAN」は、日本並びに世界各国の機械工業等の発展に大きく寄与し、その品質・性能は内外のユーザーから高く評価されております。
 
 ねじは、また「もの」と「もの」を締結するだけでなく、自動車、家電製品、住宅等を通じて、人々の快適で安全な日々の生活を影で支えており、生産活動、人々の暮らしの隅々までかかわっております。
 
 経済のグローバル化に伴い、わが国ねじ企業はアジア企業等々と激しい価格競争・市場競争を強いられております。熾烈な国際競争に勝ち残り、わが国ねじ産業の地位を確固たるものにするためにも、世界の舞台で活躍できる人材の育成、新製品の開発、経営基盤の強化等が急務となっております。
 
 その対応策の一環として当協会では、次の事業を強力に推進しております。
資格委員会が進めている、ねじ製造技能検定制度の確立です。この事業は、ねじ製造技術者・技能者の技術力並びにわが国ねじ産業の技術水準の向上を図ると共に、新商品の開発・生産に繋げる人材育成のための大事な事業です。平成23年度及び24年度にねじ製造技能検定2級試験(協会認定)を実施しました。技能検定試験(協会認定)を、あと数年実施してその成果を基にねじ製造技能検定国家認定資格制度の創設を厚生労働省へ申請することにしております。
 
 また、平成23年度に厚生労働省のご指導の下「ねじ製造業の職業能力評価基準」を作成しました。平成24年度にはこの職業能力評価基準に基づきキャリア形成過程をモデル化したキャリアマップ及び職業能力評価シートを作成しました。ねじ企業の人材育成並びに職業能力評価への活用をホームページ等を通じて広く働きかけるなど、世界に羽ばたける人材育成の支援態勢を推進しております。
 
 "ねじ"なくしては、生産活動、人々の暮らしに支障をきたすと思っております。
「ねじの日」に心を新たにし、世界に冠たるねじの開発・生産に努め、工業立国日本を再生し、ねじを通して社会貢献並びにねじ産業の発展に尽くしてまいる所存です。
どうか皆様のなお一層のご支援、ご協力を心からお願い申し上げる次第です。
 
 最後になりましたが、会員はじめねじ産業に関係する皆様方のご発展並びにご健勝を心よりご祈念申し上げて、「ねじの日」のご挨拶とさせていただきます。