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日東精工株式会社 代表取締役社長 材木正己氏

2015年02月24日

「トップに聞く」

 日東精工株式会社

 代表取締役社長 材木正己氏


  聞き手 未来開発・パブリシティ委員会「トップに聞く」グループ


 インタビューサマリー
  ・ 付加価値を提供する「トータルファスニング企業」

  ・ 創業理念「地域産業の振興と地域の雇用創出」が大前提

  ・ 「人」は会社にも地域にも財産

  ・ ねじの技術を知ってもらい、業界の地位を向上させたい

  ・ 「お客様満足度120%」を目標に、品格ある会社作りを


  ・ 会社概要

 

 

熱く語る材木社長

材木正己 (ざいき まさみ)

1950年生まれ。国立舞鶴工業高等専門学校 機械工学科卒業。1971年日東精工に入社。1998年ファスナー事業部技術部長、2002年ファスナー事業部第二製造部長、2005年取締役ファスナー事業部副事業部長を務め、2006年和光株式会社 代表取締役社長に就任。2009年日東精工 取締役ファスナー事業部長を経て、2010年常務取締役ファスナー事業部長。2011年3月代表取締役常務。2013年3月代表取締役社長(現職)に就任。

 

 

 

付加価値を提供する「トータルファスニング企業」

―― 御社の事業構成を教えてください。

材木 当社は、ファスナー事業、産機事業、制御システム事業の三つの事業で構成されています。ファスナー事業では、精密ねじ、極小ねじ、特殊冷間圧造部品を中心に、7万種類以上の製品でお客様のニーズに応え、産機事業では、ねじメーカーとして培ったノウハウを活かしてロボットや各種ドライバ・自動ねじ締め機を製造しています。制御システム事業は、計測や検査のノウハウを活用し、各種流量計や検査システムを製造しています。
「ねじ」、「自動組立機」、「計測制御」、「検査機器」を一貫して手掛ける「トータルファスニング企業」であり、業界でもユニークな存在です。3事業、国内外関係会社がそれぞれ有機的に連携する「ワングループ」を推進し、世界に通用するグローバル企業を目指しています。社内設備も当社の生産技術部門を中心に内製化し、ねじの一貫生産を行っています。売り上げ比率は、事業別では、ファスナー事業が65%、産機事業が26%、制御システムその他が9%、エリア別では、日本が約70%、海外が約30%です。

―― 開発研究所という独立した部署は、どのような役割なのでしょうか。

材木 各事業部でも身近な開発を行っていますが、開発研究所は先を見越した要素技術の開発を行っています。開発したことが今後利益に繋がるかどうかは未知数ですが、誰かが将来のことを考えておかなければなりません。100周年に向け飛躍的に伸びるための開発をしようという考えで、10年後、15年後に役立つような研究開発をしています。

―― 御社が特に得意としているねじは。

材木 マイクロねじです。主に眼鏡とか時計に使用されるようなもので、遡るとカメラ業界からの依頼で設計した「精密機器用十字穴付きねじ」は、のちにカメラ業界の規格として認定され、その後JIS規格にも採用されています。
たとえば、マイクロねじの頭の十字穴は、肉厚が100分の3ミリしかありません。それを金型製造するのですから、非常に高い精度が要求されます。また表面が硬くて中が柔らかくなるような熱処理をするため条件も、非常に難しいものがあります。

精密機器に使用される十字穴付きねじ。高い精度が要求される。

( 精密機器に使用される十字穴付きねじ。高い精度が要求される。 )

―― トータルファスニング、一貫生産というビジネスモデルである理由は。

材木 現在当社のねじは100%オーダーメイドです。われわれの作る製品によってお客様にメリットがなければ、当社を選んでいただくことはできません。当社は、ねじを造る工具や生産設備、検査装置も手がけ、熱処理やめっき工程も社内対応です。設計・開発から生産・生産仕上げ、品質確認までねじを一貫供給できる体制で、締結を総合的に保証できるのが、他社にない競争優位点であります。当社の考えは、お客様の信頼を高め、付加価値を高めて選んでいただくというモノづくりなのです。
また組立機自体も納入しているので、仮にお客様がねじを締める工程で問題が生じても、「ねじ締め機械の問題だ」ということはできません。何らかの問題が発生すれば、社内での実験データなどを基にご提案をしながら、お客様と一緒に問題解決をしていきます。

たとえば、筐体が割れやすいというなら、縦方向に力が働くねじを提案する。生産時間を短縮したいならば、締め付け時間を半分にすることもできますが、一方で緩みやすくなるので、お客様のニーズを聞きながら最適な締結方法を提案する。このような、いわゆる「ファスニング・ソリューションビジネス」の取り組みが信頼であり、付加価値であると思っています。

すべてオーダーメイドのねじ。お客様のニーズにあった最適な締結方法を実現

( すべてオーダーメイドのねじ。お客様のニーズにあった最適な締結方法を実現 )

―― 海外の安価なねじも入ってくる中で、御社ではどのような方針で取り組んでおられるのでしょうか。

材木 グローバル化に伴う価格低下の影響は大きいと言わざるをえませんが、価格で競争することには限界があるとも思っています。夜間の無人化運転を行えるようになった製品など、コストの減少が可能な場合は、価格を下げることもあります。ただ単に価格を下げてしまうと、長い事業運営は難しく、従業員を守ることはできないと思っています。
ねじの値段は、1本何銭ということが多いですが、余分に収益を上げようというのではなく、がんばった分の対価はいただかなければいけないと考えています。

―― 現在特に注力しておられるのは。

材木 環境対応、特にCO2削減です。京都府では地球温暖化対策を推進しており、当社の取り組みが評価され、京都府から表彰を受けました。
具体的には、当社の工場におけるソーラーパネル、照明、空調等の効率アップはもちろんですが、ねじそのものの軽量化にも取り組んでいます。たとえば自動車を軽量化することで燃費が上がるように、ねじの重量は輸送コストに影響します。ねじを軽くすることで、それをお使いいただくお客様もCO2の排出を削減することになりますので、喜んでいただいています。

また世の中のためになることをしていることは、社員のモチベーションの向上にも繋がっています。

熱く語る材木社長

( 熱く語る材木社長 )

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創業理念「地域産業の振興と地域の雇用創出」が大前提

―― 御社は1938年に設立されました。その経緯は。

材木 当社の創業理念は「地域産業の振興と地域の雇用創出」です。当社のある綾部という地域は、昔から生糸をはじめとする繊維産業の町で、多くの女性が働いていました。この地に男性の働く場を作ろう、そして地域を支えていこうと地元の有志の方が出資してできたのが日東精工です。
戦後ダイハツ工業の自動車部品や千代田光学精工(現コニカミノルタ)の写真機部品の加工から始まり、その後それまでの技術や機械を活用して量水器を手掛けるようになりました。この流れが制御事業の始まりで、近年では、計測制御、検査機器のカテゴリーの中で展開しています。

千代田光学精工の部品加工から、自社ブランドのカメラを製造していた時期もありましたが、その関係で、ねじの頭部十字穴を成型する工具(パンチ)の製作を依頼されるようになりました。打鋲試験の副産物としてできたリベットを売り始めたのがファスナー事業の始まりです。その後、ファスナー事業から、ねじ締め機の産機事業が生まれました。

―― 御社の歴史の中で、転機となった出来事は。

材木 1967年に、「三角形状タップタイトねじ」の量産体制を確立したことです。
タップタイトねじは、米国コンチネンタルスクリュー社が開発した、ねじ部の断面形状が略三角形状(おにぎり形)をしたタッピンねじです。生産を開始した当初は、三角形状に成形した線材を使用するものでしたが、線材を供給する際に線材がねじれるために、金型にスムーズに入らず安定した製造ができない状態が続いていました。

そんな時、工場で使用する線材を誤って円形状の材料を使用した際に、材料が三角形状にできあがるということを発見したのです。この失敗を参考に試作研究がなされた結果、現在の丸線から三角形状に絞り加工する方法ができました。この方法により、量産加工が可能となり、品質が安定し、製造コストを大きく低減させることができました。

―― その生産技術をパテント申請するというお考えはなかったのですか。

材木 当時の判断ですから何とも言えませんが、結果的に申請はしませんでした。現在は主流となっていますし、東南アジアでもこの技術を使っています。
もしこの技術を当社の中だけで抱え込んでいたら、これほどまでにはタップタイトねじが伸びなかったのではないかと思います。むしろ新しい技術を開発し、市場を活性化することができたのは、日東精工の誇りです。

―― 海外にも拠点を展開しておられますが、どのような意図で進出されたのでしょうか。

材木 1979年に、台湾の高雄市にねじの生産工場を建設したのが最初です。現在は5拠点のねじ製造工場(台湾、インドネシア、タイ、マレーシア、中国)と、5拠点の自動組立機械営業拠点(台湾、アメリカ、インドネシア、タイ、中国)を持っています。これらは、海外生産によってコストを下げることが目的ではなく、お客様へのサービスを向上させることを目的に進出したものです。
今後も、海外のお客様に対する製品提供、サービス向上を図っていきますが、すべてを海外に移転するということはまったく考えていません。

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「人」は会社にも地域にも財産

―― 人材の育成にもとても力を入れておられます。

材木 「モノづくりは人づくり」をモットーに「人財」の育成に取り組んでいます。
当社には、長年培ってきたことをまとめた人財教育用のオリジナルテキストがあります。経営理念「我等の信条」の解釈本として2005年に作成した「我らの道」に始まり、同年に「リーダーハンドブック」、2008年に「経営幹部のガイドライン」、2011年に「ザ・プロフェッショナルへの道」を作成しました。

また1級から10級までの資格等級制度があり、昇格するには筆記、論文、面接による試験を受験します。受験するには、一定のポイント(単位)が必要です。たとえば語学コースに通う、地域のゴミ拾い活動に参加するなど、日常の業務に限らず広く活動を評価します。仕事のスキルや知識だけでなく、日ごろから社会に目を向けることも意識する職場環境になっています。

―― 「財」という字を使われるのは。

材木 人は会社にとって最大の財産であるという考えです。
会社は社長や上層部だけで成り立っているのではありません。従業員一人ひとりを育て、その力の総合力で会社が伸びるのだと思っています。人を大事にするということは、部下に対していかに愛情と期待を持つかということだと思います。誰にでも長所と短所がありますし、短所を直すより長所を伸ばす方が伸びますから、当社では徹底して長所を見て、適正に人員を配置するようにしています。

当社の経営目的の一つは、「日東精工にかかわるすべての人が幸せになること」です。ただ自分の幸せだけを求めても、幸せの満足度は高くならず、周りの人に幸せを与えることで、掛け算となって満足度が上がると思っています。当社では地域の活動にもたくさん参加しますが、それも幸せを与えることの一つだと思いますし、お客様も地域も、社員も、お互いが幸せになれるように、人と人との繋がりを大切にする「絆経営」を心がけています。

―― 社内だけでなく地域の人材育成にも取り組んでおられるそうですね。

材木 当社では、社会貢献も創業理念です。1966年から職業高校卒業程度の知識を身に付けることを目的に、夜間学校のような形で、週1回、1年間の機械科コース、電気科コースの研修を行っています。当初は日東精工の子会社で実施していましたが、現在は法人化し、「一般社団法人綾部工業研修所」となっています。事務局を綾部商工会議所に置いて、京都府の施設で開催し、当社から講師を派遣しています。これまでの卒業生は、のべ1500人を超え、各企業で活躍しています。
また地元の若者がモノづくり系の大学や学部に進学する場合は、月5万円、また海外留学をする場合は、月10万円の奨学金を貸与する制度も備えています。

―― 創業の理念を人の育成という側面からも実践しておられるのですね。

材木 それが当社の企業価値だと思っています。当社ががんばることで、地域の繁栄になる。それはすなわち、国の繁栄になるからです。
またわれわれの地元をモノづくりの町として発信したいという、地域に対するメッセージでもありますし、地域を盛り上げるための活動の一つと考えています。

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ねじの技術を知ってもらい、業界の地位を向上させたい

―― 2014年5月には「人生の『ねじ』を巻く77の教え」という本を出版されました。

材木 当社の教育用オリジナルテキストを編集したもので、出版社の方が「社会貢献になるから是非出版してほしい」と、企画してくれました。全国の主だった書店に配本され、現在第3刷まで発行されています。社員のモチベーションも上がっていますし、企業が朝礼で読んでいるという話も聞いています。
今回の出版には社会貢献だけでなく、業界の地位向上という目的もあります。地味ですが、なくてはならない「ねじ」を再認識していただける機会になればと思っています。同業の方からも「ねじの重要性を認知させてくれてありがたい」というお言葉をいただいています。

社内教育用オリジナルテキストを編集して出版された本。既に第3刷に。

( 社内教育用オリジナルテキストを編集して出版された本。既に第3刷に。 )

―― 出版以外にも、ニュースレターやブログなど、情報の発信に取り組んでおられますね。

材木 出版をきっかけに気づいたのは、外に向かって情報を発信しなければいけないということです。私自身は社長としていろいろな発言の場がありますが、従業員の努力は、私が発信しないとアピールすることができません。自分の会社の実力以上のことを言うつもりは、まったくありませんが、従業員ががんばっている姿は、みんなに認めて欲しいという思いで、広報活動をしています。
社内の管理者に対しては、管理者向けのレター「役職者ニュース」を毎月発行し、私の体験や昔の社内のエピソードなどを交えて、管理者にメッセージを送っています。

―― 情報発信は、社長のお仕事の一つというお考えですか。

材木 われわれが今あるのは、先輩方がここまで作ってこられたおかげですから、感謝しなければいけないと思っています。それをどういう風に形にできるかと考えると、一つは業界の位置づけを高めることだと思います。
ねじは、当たり前にある見慣れたツールで、普段は意識しませんが、ねじがなければモノは作れません。しかもどの企業も、今までの経験や努力、研究などによって、高い技術を集めて1本のねじを作っているのです。業界の方もあまり認識はないかもしれませんが、われわれは100万通りの組み合わせで製品を作っています。ねじは、駆動部、頭部、座面、首下、ねじ部、先端の6つの部位からできていますよね。たとえば当社ならば、各部位にそれぞれ10パターン以上ある。つまり10の6乗、100万通りの技術で、お客様に最適なものを提供しているのです。さらに素材や用途による締め付けトルクなども含めていろいろな研究もしています。

これは当社だけではなく、業界の企業は皆さんやっていることです。こういう努力をしている、1本のねじを非常に高い技術で大事に作っているということを認められる業界でありたい、業界全体の地位を向上させたいという思いがあります。

―― 受験生に向けた、合格祈願「ゆるみ止めねじ」のプレゼントキャンペーンも実施しておられます。

材木 ねじを知ってもらうための一つの取り組みです。樹脂用ゆるみ止めねじ「ギザタイト」を「ゆるまない=集中力が続く=実力が発揮できる」シンボルとして、受験生にプレゼントするキャンペーンを今冬、企画実施しました。昨年12月から当初3次募集までの予定でしたが、テレビなどでもたびたび取り上げられて大好評となり、現在第8次募集を行っています。
このキャンペーンは「ギザタイト」本来の使用目的ではなく、新しい販路を獲得するというものでもありませんが、ねじの大切さや当社の事業を一般の方により広く知っていただくための広報・宣伝活動の一環となり、次の若い世代を応援するCSR活動にもつながりました。また社内的には「既存のものをいろいろな角度から見直して、そこに新しい付加価値を見出す」「新たなものへの果敢なチャレンジ」という一例ともなりました。

合格祈願グッズ「ゆるみ止めねじ」は、これまでになかったものとして各方面から注目されています。今後は一過性の話題作りではなく、真摯な企画として、学校や進学塾などと連携していく予定です。

樹脂用ゆるみ止めねじ「ギザタイト」

( 樹脂用ゆるみ止めねじ「ギザタイト」 )

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「お客様満足度120%」を目標に、品格ある会社作りを

―― 材木社長は、なぜねじの会社に入社なさったのですか。

材木 実はねじの仕事をしたくて入ったわけではありません。私は舞鶴の出身で、国立舞鶴工業高等専門学校の機械工学科を卒業しました。当時就職先はいろいろありましたが、先々を考えた時に地元の会社がいいのではないかと思いました。仮に東京に出て出世して、お金だけ送っても両親は喜ばないだろうと。それにやはり故郷は大事ですし、特に歳を重ねると故郷に帰りたいと思う人が多いといいます。それなら近くがいいだろうと思って決めました。
改めて考えると、それは当社の創業の考え方と一緒なんですよね。

―― 社長に就任されるまで、どのようなお仕事に携わってこられましたか。

材木 生産技術、設計、品質管理部門に在籍し、インドネシアとタイにも駐在しました。日本に戻ってからは東京の商社の社長もさせていただきました。
私は、われわれが一般にやる仕事には、それほど大差はない、実力の差は経験の差だと思っています。たとえば私は、今でもタイ語をしゃべることができますが、私がタイに3年ほど駐在したからしゃべれるだけのことで、私に特別な能力があるということではありません。私は、いろいろな部門や海外など、幅広く勉強させていただいたから今日があると思っていますので、当社の幹部候補にも、お客様対応、海外経験など、多くの経験を積ませるようにしています。

―― 影響を受けた人、出来事は。

材木 京都には有名な経営者がいらっしゃるので、稲盛和夫氏や永守重信氏の本はよく読みます。他にもいろいろな方から教えていただいたり、支えていただいたりしてきましたから、皆さんのためになることをすることが、恩返しになると思っています。
また海外での経験は、私の根幹になっています。たとえばインドネシアでは、昼休みになっても食べられない人がいて、外で待っているという姿を目の当たりにしました。ですから当社の海外工場では、ご飯は無料です。

タイやマレーシアには、まだまだ貧しい人たちがたくさんいますが、彼らには意欲がある。日本人は能力はあるかもしれませんが、ハングリー精神がなくなっていると危惧しています。

―― 今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか。

材木 新しい分野という意味では、環境やヘルスケア、医療といった分野を考えています。
企業が成長するのは、われわれの行動次第で自ずとついてくるものであって、無理するのではなく、正しい行いをしっかりすることが重要だと思います。世の中の役に立つ技術を提供することによって、対価をいただくのがビジネスだという考えで、品格のある会社作りをしたいと思っています。

当社は「お客様満足度120%」を目標に掲げています。誠実、信頼、そして感謝の心。世の中のためになるということが、企業のDNAとなっています。ただ、時代の変化を乗り切るには改革もしなければならず、そのためには挑戦と実行、スピード対応が必要なこともあります。誠実にコツコツという会社ですが、見方を変えれば大きなチャレンジという点では少し弱いように思いますので、変えていくことが私の役割かなと思っています。

―― 最後に、業界へのメッセージをお願いします。

材木 われわれの業界は、いわば「縁の下の力持ち」という存在ですが、ねじの本当の技術力と深みを理解していただけたら、発想は変わるのではないかと思います。そのねじづくりを通して、ありとあらゆる生活シーンで快適&安全をサポートしているということを、ねじ業界全体で伝えていきたいです。協会の活動にも感謝していますし、われわれも業界の地位向上を目指して活動をしていきたいと思っています。

―― 貴重なお話をありがとうございました。

未来開発・パブリシティ委員会「トップに聞く」チームのメンバーと。(左から2人目が材木社長)

( 未来開発・パブリシティ委員会「トップに聞く」チームのメンバーと。(左から2人目が材木社長) )

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【会社概要】

 創業・設立     昭和13年(1938年)2月25日

 代表者       代表取締役社長 材木 正己

 従業員数     571名(単独) 1,427名(連結)

 事業内容      工業用ファスナー、自動ねじ締め機、流量計、検査システム等の製造・販売

 株式上場      東証1部

 所在地・拠点   本社: 京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20

             ファスナー事業部/本社工場: 京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20

             ファスナー事業部/八田工場: 京都府綾部市下八田町菩提10

             産機事業部/城山工場: 京都府綾部市城山町2

             制御システム事業部: 京都府綾部市延町野上畑30

             開発研究所: 京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20

             海外戦略部: 京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20

             東京支店: 横浜市港北区綱島東6-2-21

             北関東営業所: 群馬県邑楽郡大泉町吉田1221-3

             大阪支店: 東大阪市本庄西1-6-4

             九州出張所: 福岡市博多区半道橋1-6-46

             名古屋支店: 名古屋市名東区上社5-405

             海外拠点台湾(ねじ、自動組立機械):

               NO.12, Yeong Chuen Street,Sheau Gaang District,Kaohsiung

                  Taiwan Republic of China.

             アメリカ(自動組立機械)

               44425 Phoenix Drive, Sterling Heights, Michigan 48314 USA

             インドネシア(ねじ、自動組立機械、検査計測機器)

               JI Manis II, Kawasan Industri Manis, Tangerang, Banten, Indonesia.

             タイ(ねじ、自動組立機械)

               84/2 Moo 9 Theparak Road Bangpla Bangplee,Samutprakarn, 10540, Thailand.

             タイ(自動組立機械、検査計測機器)

               9/158 Moo 5, Phaholyotin Road, Klong 1, Klong Luang, Patumthani 12120,

               Thailand.

             マレーシア(ねじ)

               NO.3,Lorong Perak3,Kawasan Perusahaan,42500,Telok PanglimaGarang,

               KualaLangat,Selangor,Malaysia.

             中国(ねじ、自動組立機械)

               NO.48,Huang Shan Road,Huimin Block,Jiashan,Zhejiang,China.

 

 社是         我等の信条

             1. 我らは よい自己をつくる

              健康を増進し 品性を養い

              知識を求め 技術をみがいて

              健全な人格をつくる

             2. 我らは よい仕事をする

              誠実を旨とし 改善を怠らず

              親和協力して よい製品をつくり

              明るい職場をつくる

             3. 我らは よい貢献をする

              我らが日々の勤めに いそしむことの出来るのも

              社会の恩恵による

              感謝の心を仕事に活かして 社会に貢献する

 

             我等の信条は、日東精工に息づく不変の道しるべです。創業当時から培われ

             てきた誠実・信頼そして感謝の心。人々に喜ばれる仕事をし、社会から信頼

             される会社にしようという強い意志を示しています。

             社是である「我等の信条」は、日々の企業活動のよりどころであり、今後も

             変わることのない、ゆるぎない指針として堅持していきます。



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記事:ワッツコンサルティング㈱ 杉本恭子

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