日東精工が、鉄製ボルトと同等の高強度アルミボルトを開発
15.会員企業の広報誌・ニュースレターの投稿ページです。日東精工様より届いたプレスリリースをそのまま掲載致します。 会報ねじでは、皆様の広報誌、ニュースレター、プレスリリースを掲載し、紹介して参ります。
---------------------- 以下日東精工様プレスリリース ----------------------
NITTOSEIKO NEWS RELEASE
2017年10月19日
日精工株式会社
鉄製ボルトと同等の高強度アルミボルト「タフアルム®420」を開発
〜 鉄と比較し66%の重量軽減を実現したアルミボルトが、
自動車の軽量化をサポート 〜
■ はじめに
日東精工株式会社(代表取締役社長:材木正己、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20、東証1部上場、 URL:http://www.nittoseiko.co.jp/ )は、この度、鋼製ボルト(引張強さ420MPa以上)と同等の引張強さを持つ高強度アルミボルト「タフアルム®420」を開発いたしました。当製品は2017年11月1日から本格的に量産販売をいたします。
■ 製品開発背景
日本を代表する産業である自動車業界では環境保護の観点からCO2削減への取り組みが加速しています。CO2削減のため、近年ではエンジンとモータを搭載したハイブリット車(HV:Hybrid Vehicle)やモータのみの力で走る電気自動車(EV:Electric Vehicle)、水素ガスを燃料として発電しモータで走る燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)など環境に配慮した様々な製品が開発されています。
しかし、世界的に見ると未だガソリン車の占める割合は9割以上となっています。このことから、自動車の燃費向上によるCO2削減の取り組みは常に継続して行われており、燃費と直結する車体重量の軽減は最優先課題といえます。
このため我々、ねじメーカにもボルトの軽量化に関する要望があります。そこで従来鋼材で製造を行ってきた引張強さ420MPa以上のボルトと同等の引張強さをもった高強度アルミボルト「タフアルム®420」を開発し、本製品を製造するための量産体制が整いました。
■ 製品概要
当製品は、高強度でありながら応力腐食割れの懸念が低い6000系のアルミ材を使用し、熱処理及び製造工程を工夫することにより、鋼製ボルト(強度区分4.8)と同等の引張強さ(420MPa以上)を実現いたしました。
このことにより、従来の鋼製ボルトと比較し3分の2の重量削減を実現し、お客様の製品軽量化を支援いたします。
また弊社オリジナルの摩擦係数安定剤「フリックス」を塗布することにより、アルミ製品特有の焼付き問題を軽減いたします。
■ 製品特長
(1) 高強度と軽量化
アルミ材を使用して、引張強さ(420MPa以上)を実現しながら鋼材と比較し約66%の重量を削減することが可能。
(2) 優れた耐食性・耐電蝕性の向上
アルミ表面の酸化皮膜が優れた耐食性能を実現。アルミ部材との組み合わせにより、電蝕を防止。
(3) 熱膨張係数差によるゆるみを防止
従来、アルミ製品に鋼製ボルトを使用すると熱膨張係数の差によりゆるみが発生し易くなっていたが、同一系統の部材で締結することにより、熱膨張係数が同一となりゆるみ防止を実現。
(4) 応力腐食割れのリスクを軽減
高強度でありながら応力腐食割れに強いA6000系の材料を使用。
(5) 摩擦係数安定剤と組み合わせることにより焼き付きを軽減
アルミ材に発生し易い焼付き現象を、当社オリジナルの摩擦係数安定剤で軽減し、低トルクでの軸力締結を実現。
■ 製品仕様
ねじサイズ :φ4.0~φ8.0
ねじ材質 :A600系アルミ合金
ねじ頭部形状 :六角頭、座付き六角頭
表面処理 :生地、生地+フリックス
※上記以外の仕様についての適用もご相談に応じます。
■ 今後の販売展開について
(1) 販売開始日
2017年11月1日
(2) 販売ターゲット業界
自動車業界
高強度ボルトを使用しておらず、市場からの軽量化要求が強い業界。
(3) 販売目標
初年度月産100万本の出荷を目指します。
以上
■ 当ニュースリリース発信元
日東精工株式会社 経営企画室 マーケティング課 課長 髙見 裕臣
〒223-0052 神奈川県横浜市港北区綱島東6丁目2番21号
電話045-545-3313