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今日、6月1日は「ねじの日」
2023年06月01日    カテゴリ:06.未来開発・パブリシティ委員会の特集記事 

今日は「ねじの日」です。

「ねじの日」は、ねじの製造者と商業者とで構成する「ねじ商工連盟」が1975年7月に「6月1日」を「ねじの日」として制定したことから始まりました。「工業標準化法」が1949年6月1日に施行され、JIS(日本工業規格)が制定されたことを記念して、「ねじ商工連盟」がこの日を「ねじの日」として宣言しました。

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これは、今年の「ねじの日」に合わせて商工連盟が制作した記念品、クリアフォルダーです。

すでにお申し込みのあった会員の皆様にお届けしています。今年のデザインは、女性に人気があると伺っています。

 

 

今年は、日本ねじ工業協会として、東京ビッグサイトで開催されるMF-TOKYO2023に出展いたします。通算4回目、コロナ明けの4年ぶりのリアルな出展となります。

開催期間は2023年7月12日(水)から15日(土)

テーマは

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「この世はねじでできている」

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「ねじ発、サステナビリティ貢献」

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多くの人に、ねじの目指す姿を見ていただけたら幸いです。

MF-TOKYO2023プレス板金フォーミング展へのお誘い

 

 

ところで、メルマガ「会報ねじ」の読者の方から、「昨年から、弊社は、京都・綾部市に『ことばの泉・ねじ文庫』を開設しました。そこで、今年は、そこで、ねじの日から『ねじの絵本・おもちゃ展』を開催します」とのご案内をいただきました。

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かつて、協会50周年の時には、「エッセイコンテスト」や「フォトコンテスト」を開催したことがありました。その結果、私たちが知らない ねじ のファンが大勢いらっしゃることを知って感動しましたが、その時のことを思い起こしました。他の企業様も、「ねじの日」企画がありましたら、お知らせいただけると幸いです。

 

ねじを支えていただいている全ての関係者の皆様に、感謝しつつ、本日の投稿とさせていただきます。

 

パブリシティ委員会事務局

藤田副会長の退任と、パブリシティ委員会新体制について
2023年05月27日    カテゴリ:06.未来開発・パブリシティ委員会の特集記事 

藤田守彦副会長が理事・副会長・パブリシティ委員会委員長を辞することになり、5月に行われた第11回社員総会において承認されました。これに伴いパブリシティ委員会委員長には、高須俊行副会長(前未来開発パブリシティ委員会副委員長)が就任することになりました。とともに、今年7月に開催されるプレス板金フォーミング展MF-TOKYO2023の実行委員長には、平戸眞澄パブリシティ委員会委員(平戸製作所社長)が就任しました。

 

未来開発パブリシティ委員会は、今年度より名称をパブリシティ委員会と改め、新体制でスタートすることになりました。

 

尚、藤田前委員長は、今年のMF-TOKYOが終了するまでは、平戸実行委員長を支えるべくご尽力いただくことになっています。

 

さて、藤田前委員長には、2012年に未来開発パブリシティ委員会の田島祥一初代委員長のバトンを受け取ってから11年にわたり、かけがいのない推進力として委員会を引っ張っていただきました。

藤田前委員長は、初代田島委員長の活動方針を継承し、業界の地位向上のため、内部に向けた情報発信の強化充実と業界認知度向上を目指して、「会報ねじ」のIT化、メルマガ配信、55周年「ねじフォーラム」、3度のMF-TOKYOへの出展、千葉県現代産業科学館をはじめとする他団体の「ねじ企画展」への積極的な協力、「この世はねじでできている」のスローガンロゴの普及促進など、さまざまな活動を牽引していただきました。最近では、未来開発パブリシティ委員会委員長として60周年記念行事を担当し、会員アンケート、「協会変革ビジョン宣言」、記念座談会、記念誌の発刊など、コロナ禍においても無事に全ての行事を終了しました。

 

いつも口癖は「会員さんのために」、「会員さんのためのアウトプット」と、会員のために付加価値を増やすことに腐心して来られましたが、会員さんのお話をよく聞く姿勢や新会員さんに対する気配りなどを学ばせていただきました。パブリシティ委員会事務局としても大変にお世話になりました。感謝申し上げるとともに、今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

パブリシティ委員会事務局(高橋)

MF-TOKYO2023プレス・板金・フォーミング展、ねじのブースへのお誘い
2023年05月20日    カテゴリ:06.未来開発・パブリシティ委員会の特集記事 

 一般社団法人 日本ねじ工業協会(会長:佐藤 義則)は、7月12日(水)~15日(土)の4日間、東京ビッグサイトで開催される一般社団法人日本鍛圧機械工業会主催の国際展示会MF-TOKYO2023 プレス・板金・フォーミング展」に協賛団体として出展します。

 

同展示会は、隔年に開催されておりましたが、コロナ禍の影響で2019年から今まで、リアルな展示会は中止されておりました。この度は、4年ぶりのリアル開催となります。開催期間中には、是非、東京ビッグサイトへお運びいただきたくお願いいたします。

 

今年の日本ねじ工業協会の展示会場は、ビッグサイト東6ホールに設置されます。

 

現在、出展準備中ですが、今年のテーマは

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「この世は ねじ でできている」

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「ねじ 発、サステナビリティ貢献」

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2015年以来「この世は ねじ でできている」をスローガンに掲げ、「さまざまな産業を支える多様なねじ」をアピールしてきましたが、それに加えて、サステナビリティという社会の課題に応えようとしている ねじ にもフォーカスしてみました。一つひとつは小さな ねじ ではありますが、ねじの主体的な提案や技術開発の取り組みを意味する、「ねじ発」に込めた心意気を見ていただけたら幸いに存じます。

 

コロナは5類に移行しましたが、慎重にしてかつ充実した展示・会場運営にしたいと思っております。かつて実施したコマ大戦などのイベントは自粛し、代わりに展示の充実をはかりました。

 

ブース内のラウンジにテーブルを3つほど用意しますので、くつろぎながら、ねじのクイズに挑戦したり、ねじに関わる体験をお楽しみください。ねじのクイズは展示の中にヒントがあります。クイズの正解を当てた方には、カンバッジを差し上げます。

 

では、会場でお目にかかりましょう!

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過去のMF-TOKYO2019、MF-TOKYO2017の様子はウェブ「会報ねじ」に掲載しております。

MF-TOKYO2019

MF-TOKYO2017

日本ねじ工業協会 パブリシティ委員会事務局

椿 省一郎前会長が、令和5年春の叙勲で、旭日中綬章を受章
2023年05月08日    カテゴリ:10.事務局からのお知らせ 

(一社)日本ねじ工業協会の前会長の椿省一郎(互省製作所会長)氏が、令和5年春の叙勲で、旭日中綬章を受章しました。

 

2003年5月の閣議決定「勲章の授与基準」によれば、旭日章は、社会の様々な分野における功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者を表彰する場合に授与するものとなりますが、その中で、旭日中綬章は、旭日章6つのなかで3番目に位置するものとされています。

公職では、大臣政務官、国会議員、都道府県知事、政令指定都市の市長や特別区の区長などが対象となり、公益団体では全国的に活動している団体の長、企業経営者では経済社会の発展に対する寄与が特に大きい企業の最高責任者が対象となると言われています。伝達は所管大臣が行うとのことです。

 

椿 省一郎前会長は、日本ねじ工業協会において長年にわたり、副会長、会長としてリーダーシップを発揮され、日本のねじ業界の発展に尽くされた功績が評価されたものです。

 

椿氏から受章の喜びの声が届いていますので、以下に紹介させていただきます。Mr.Tsubaki.png

 

「このたび旭日中綬章の栄に浴し、身に余る光栄に存じます。これもひとえに多くの皆様方のご指導、ご支援の賜物と心から感謝を申し上げます。この栄誉は、ねじ業界の認知度や職業能力の向上、技術革新の基盤づくり、協会の変革を推進し、ねじの重要性のPR、技能検定の導入などに携わってきた関係者の方々を代表して賜ったものと考えております。

今回の受章を励みとして、ねじ業界の更なる発展に微力ながら尽力して参る所存です。」 

前日本ねじ工業協会会長  椿 省一郎(互省製作所会長)

 

以上

「トップに聞く」 太陽精工株式会社 山下貴嗣 社長
2023年04月29日    カテゴリ:01.「トップに聞く」 

「トップに聞く」

太陽精工株式会社

代表取締役社長 山下 貴嗣氏

 

「チャレンジするから成長できる。

 そのDNAを大切にしながら、二つのXにも挑戦したい!」

 

 聞き手 未来開発・パブリシティ委員会 藤田守彦 高橋寛美

 インタビュー実施日 2023年3月22日

 

サマリー

・    十字穴の普及転換期の創業にパンチの内製で強み

・    直需の取引体制構築へ

・    太陽精工入社で役立った商社マンとしての経験

・    お客様の求めに応じた製品を最適な加工方法で提供する

・    これから注力する二つのX・・・GXは商機拡大、DXは内部の効率化

・    二つの若い人を育てるのが一番の仕事

・    NHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」の舞台となって

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山下 貴嗣(やました たかし)

1965年生まれ。慶應義塾大学 理工学部卒業。商社(当時トーメン)を経て1993年に太陽精工に入社。2001年3代目代表取締役社長に就任。

 

十字穴の普及転換期の創業にパンチの内製で強み

Q:コロナ禍の影響もあって久しぶりの取材になりますが、よろしくお願いいたします。操業は60年前と伺っています。


President Yamashita2023-04-29 12.45.24.jpg山下 
そうです。昭和34年ですね。私は社長として3代目になりますが、初代は私の叔父になります。叔父は野川姓を名乗っていました。山科精工所(現:株式会社ヤマシナ)に勤めていましたが、「独立したい」と起業したのが太陽精工の始まりです。

その叔父は昭和55年位に亡くなりました。その時に専務をしていた私の父、山下武夫が2代目を継ぎました。その後に父の弟も入社して金庫番として父を支えました。父は弟と一緒に一念発起して事業に励んだそうです。初代の長男は藤田螺子で働かせてもらったことがあります。彼は製造を勉強させてもらったのですが、結局、彼はねじが嫌だと継がなかったので、父の後は私が継ぐことになりました。

当時のお客様リストがここにあるのですが、藤田螺子さん、八幡さん、しばらくして協立ねじ(現:ケィ・マック)さんなど。協立ねじさんも山科精工所から独立された会社で、当時は山科さんから独立された会社は多かったです。

創業の34年当時は、すりワリ小ねじから十字穴の普及転換期にありました。それまでマイナスねじが主流でしたので、十字穴のねじを作れるだけでもお客様に喜ばれました。みんなが納期を待ってくれるほどの時代でした。まさに高度成長の時代でしたね。うちは工具(パンチ)を内製しており、十字穴パンチも内製していたおかげで、納期がよそよりも短くできました。そこがうちの強みになっていたと思います。 

 

Q: 先代のお父様の時代には、どんな思い出がありますか?

山下 親父の代になっても、親父はできるかできへんのかわからんようなものをチャレンジするのが好きでしたね。現場は、しっちゃか、めっちゃかになって、やっと完成させるようなことが度々ありました。当時、家族も含めて10人ぐらいの会社ですから、父は営業をやっていましたが、営業だけでなく、一通りなんでもやるような時代で、作ることもやっていました。しかし、「作るのが下手くそだった」と、昔の現場の職人さんから聞いたことがあります。その後、現場は職人さんに任せて、営業に専念するようになったそうです。

 

直需の取引体制構築へ

Qお客様はどんな業種や企業が多いですか?

山下 直需のお客様と商社があります。今の取引は直需の方が多いです。直需のお客様は、車の制御機器関連、自転車部品関連、自然エネルギー変換器(家庭用電源に変換するパワーコンディショナー)に使われるねじなどです。その辺でだいたい直需が6割くらい、あとは業界商社さん向けになります。

直需は御得意先からお声がかかり始まりました。早い時期から直需をやらしてもらって、社員42人のうち製造部門は20人位でさほど多い方ではありませんが、管理部門のスタッフ比率は高い方かと思います。直需をやるということは、業界商社さんにお願いできる業務も自分たちでしなければなりません。品質管理や特に納期の管理です。私が入社した頃は納期もくちゃくちゃでした。注文もらっておいて、言われてからつくるような事態もありました。

最近では工程数の多い製品が増えてきています。ヘッダーして、ねじを切って、熱処理、メッキしてと、7工程や8工程になる製品がどんどん増えてきたんですね。業界としては皆が嫌がる製品です。生産管理も大変ですから。そこで管理部門の配置を厚くし、ITを使って管理部門の強化を図ってきました。製造部門もシステムを導入して納期を管理しながら仕事をする体制になりました。納期についてはお客様にご満足いただけていると思います。

  

太陽精工入社で役立った商社マンとしての経験

Q太陽精工入社までの経緯をお伺いします。

山下 僕が太陽精工に入社したのは平成5年です。慶応の理工学部を卒業すると、平成元年にトーメン(現豊通)に入社しました。大学受験では本当は医学部に行きたかった。ねじをやる気はなくて医者になりたかったのです。しかし、医学部受験に父が反対。「それだけは辞めろ。医者は潰しが効かないから」というんです。という経緯で大学は理系に進み、最終的には口で仕事ができる商社に就職が決まりました。ところがジャカルタ駐在が決まると、父が「帰ってこい」というんです。それまで一言もそんなことは言わなかったのに。多分、会社の経営にも自信ができてきたので、継がせたいという気持ちが出てきたのではないかと思いました。これは半分宿命だと思って入社しました。

それでも、最初は馴染まずに嫌だ、嫌だと思っていましたよ。平成5年から10年にかけてバブルも弾けてしまい、需要も激減しました。人生の中でも辛い時代でした。話が違うなあと、前の会社に戻りたくてしょうがなかった。それでも、「いつまで言ってても、あかんな」と2、3年経って覚悟が決まりました。

 

Q:商社にいたときの経験は、どのように役に立ちましたか?

山下 お客様とのやりとりとか、需給バランスやサービスの対価の対価を含めた価格設定とか、そういうのは勉強になりました。営業的なセンスというか、お客様との接し方とか、お客様の要求にどのようにミートさせるかといった感覚を覚えました。そういう経験は今も生きていると思います。

実は、親父は凄く人の良い人間です。誰も親父を嫌うお客様はいないです。そういういい人なだけに、値段が無茶苦茶安いんです。難しい注文に対応しても安いんです。原価計算が得意ではなかったんです。僕はどちらかというと、原価計算も勉強させてもらったから、採算性も考えて商売をさせてもらっています。世代の違いもあるのかと思いますが、親父の時代は、注文がどんどん入ってくる時代ですから、価格の吟味なんか必要なかったのかも知れませんね。

ただ、採算性にこだわり過ぎてチャレンジする気持ちを忘れたらいけないと思います。チャレンジすることによって、失敗もあるが成長もできます。努力することによって会社の製造力や技術力も上がります。その親父の精神は引き継いでいると自負しています。難しい形状とか複雑な形状に挑戦していますが、これは親父のDNAだと思いますね。

 

お客様の求めに応じた製品を最適な加工方法で提供する

Q今の製品は多岐にわたっていますね。ねじつきの部品、特殊ねじの可能性をどのように切り開いて行きますか?

山下 締結部品の中で、特殊形状、特殊部品はニッチなカテゴリーに入ると思います。規格品は調達に頼っています。我々は特殊品の製造に付加価値を見出し、活路を開きたいと考えています。

これからもお客様の製品のコストの合理化のために、特殊ボルトに色々な機能を持たせ、軽量化をするために、アルミやチタン合金などの材料を採用するなどの流れは変わらないと思います。我々はその加工によって生き残る道があると思っています。そこに加工方法、加工技術を厚くして行きます。加工方法も今までは塑性加工を中心にやってきましたが、昨今、切削加工も自社でやるようになりました。お客様の求める形状に対して最適な加工方法を提案するのがミッションだと思っています。

Products of Taiyo Seiko IMG_1722 copy.jpg太陽精工の特殊締結部品の数々

 

これから注力する二つのX・・・GXは商機拡大、DXは内部の効率化

山下 最近「X」というのが流行るではないですか。例えば、商材としてはGX(グリーントランスフォーメーション)がキーワード。これから益々環境を意識しなければならないと思っています。社会が2050年カーボンニュートラルを目指しています。幸いなことにお客様であるの自転車部品もGXの代表的な業種。自然エネルギーの変換器もそうです。環境というテーマは我々の企業活動と切っても切り離せないない。GXから我々の商機や商材が生まれると思っています。

もう一方で、仕事の合理化を進めなければなりません。そのXがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。業界的には苦手な分野ですが、効率化、合理化は避けて取れない。DXには向き合っていかなければならないと考えます。

つまり、GXは外部に対する商機拡大という意味を持ったキーワードになり、DXは仕事の効率化という内部に向けた改革のキーワードです。

 

Q営業的にもGXの方向にアンテナを貼って商機を見出して行くということですね。今、営業さんの体制は?

山下 営業体制は42人のうち4人、この規模の会社としては、多い方ではないでしょうか。

 

Q 一方のDX、内部に向けた効率化では、具体的にどのようなことを目指すのですか?

山下 技術の伝承は難しいです。技術を持っている人は職人さんではないですか。60歳、70歳になった技術者がいます。President Yamashita  2023-04-29 12.29.48.jpg技術顧問の方は73歳。彼らの頭の中には技術が詰まっています。まだ属人化された技術が残っている。「技術は盗め」と言われても今の若い人はそれができません。一方で、若い人はデジタル化するのは得意です。ビデオに撮ったり、マニュアルを収録したり、パソコンで情報を扱うのは得意です。そこで、さまざまな技術情報を一つのシステムに蓄積・集積して行こうと思っています。そこから「太陽精工オリジナル技術」として枝葉を生やして行こうという活動をしています。「技術を伝承せよ。伝承せよ」と言っているだけでは、いつまで経っても何も動かないです。

世代が変わることによって、その世代の得意なことや気質も変わって行きます。ゲームやパソコンは若い人に敵わないですよ。そういう世代にはシステムやツールを用意するので、それを活用してやれば良いと思います。

 

Q多岐にわたる製品とそれを実現する技術のデータベースができたら、お客様のどんな相談も受けるという戦略ですが、お客様のどんな要求にも即座に対応できますね。

山下 そうです。今、たくさんの引き出しを作って、中身の情報を入れて整理整頓して行く。それを進めている段階ですね。そこに新しいチャンスに、それを使いながら、また新しい技術が蓄積されて行きます。システムには「太陽ナレッジマネジメント」という名前をつけて活動をしています。

 

Q素晴らしいですね。

山下 簡単に結果が出るようなものではないですが・・・結果を出すのはこれからです。職人の感性を数値化するという難しさへの挑戦です。

 

Q競合する相手を感じることはありますか?

山下 感じますよ。どこの会社がこんな設備で仕掛けてきはったかとか。それは常に脅威に感じます。でも、若い人も着実に育ってきているので、しっかりした武器というか設備を与えてやれば、やっていけると手応えを感じています。会社によって「使いこなし度」は異なります。弊社だって同じ武器を持っていても、素晴らしい使い方をしているところもあるし、そうでないところもあるかもしれない。だから今の人材が「太陽ナレッジマネジメント」を活用して行くことで、もっとやって行けるようになると信じています。

 

若い人を育てるのが一番の仕事

Q関連して人材育成について伺います。

山下 難しい問題ですね。ここ4、5年ですかね。人材育成の大事さを痛感しているのは。僕は親父に教えてもらったことがない。親父は僕が社長になってからも、何をしても一言も文句を言わない。僕が「もっと教えてくれや」と思うくらい、教えてもらったことがないのです。おかげで、自分で考える癖が身につきましたね。結局、親父は見守ってくれていたんかなと、今にして思います。

逆に自分が人を育てる立場になったわけですが、その頃は正直、社員は歯車くらいしか考えていなかった。あんたはこれをやってくれ、あんたはこれをやってくれと・・・。しかし、もうちょっと皆が自発的に行動し、全体が回るようになるにはどうすれば良いかなと、10年位前から考えるようになった。そして、ここ4、5年で実践している最中です。会社の理念とかミッションとかホームページに書いてありますが、そういうことは全く苦手でした。苦手だったのですが、社員が自発的に動いて、ベクトルを同じ方向に向かわせるには、理念やミッションの言葉が必要だと実感しました。

 

Q育てるという観点から10年前からの取り組みを教えていただきましたが、これまでのお話を聞いていると、元々、チャレンジする商機を大事にするという視点は昔からずっとあったようですね。その中に社員が挑戦すべき課題や学ぶべきことが、ふんだんにあったのではないでしょうか?

山下 親父は商売のネタを拾ってくるのは上手だったと言いましたが、商機を現場に投げてなんとか実現させる。社員をその気にさせるのは上手だったと思います。採算を考えないところが玉に瑕でしたが(笑)。今は新しい商材とかビジネスチャンスをうまく活用して課題を与えるのは良いが、それだけだと社員を歯車として使うだけになってしまう。社員を使っているだけではまずい。そこに社員が自発的に仕事をするようになるためには、どうしたら良いか目を向けるようになったのです。

これからを展望すると20年30年会社が回って行くようにするためには、今の若い人を育てるのが一番の仕事だと富に感じます。もちろん自分の後継も含めてです。僕らの歳になったら、みな、そんなことを考えているのではないでしょうか。

 

Q新たなソリューションサイトを立ち上げた狙いはどんなところにあったのでしょう。

President Yamashita2023-04-29 12.45.24.jpg山下 ビジネスチャンスをもっと広げたい、加工技術に興味を持っている方に我々の技術を訴求したいと、それを実現するために立ち上げました。お客様の開発設計段階から、我々も加わって行きたい。その段階で必要な技術ニーズをお聞きすれば、例えば、加工工数を削減し、生産リードタイムを短縮できるとか、お客様に価値ある提案をすることができます。こういうソリューションサイトができれば、サイトを訪問したお客様の足跡がわかります。特定できたお客様には直接コンタクトを取らせていただいて、リアルにお会いしてアナログで必要十分な対応をさせていただくことができます。その入り口に当たるところでは、闇雲に電話したり、ドブ板営業をやるような時代ではないと思います。ここは効率化して確度の高いビジネスアプローチをしたいと考えています。立ち上げてまだ2ヶ月経っていませんので、効果の検証はこれからですが、しっかり育てて参りたいと思います。

 

Qお客様側から見たら、製品設計の早い段階で、必要な技術的ソリューションを探したいというニーズに応えるということですね。

山下 はい、早く組み込めば、お客様にも大きなメリットがあります。お客様がメリットを享受できるように広く発信したいということです。効率よく営業を進めるというDXの一環ですし、もちろん、商機の拡大も狙っています。

この効果検証はまだ先ですが、このチャレンジが若手の人材育成のためになったことを実感しています。これ作るに当たって、今の営業人材のうち前例にとらわれない若手が中心になって頑張りました。一番若い人は25歳。彼は入社1年目ですが、このサイトの立ち上げ体験を通して「むっちゃ勉強になった」と言っています。僕もよく仕上がったなと感心しています。商品知識や製造技術をサイトに紹介するのですが、製造技術については、現場の話を聞くところから始めて、整理して、掲載する体験をしました。訴求すべき製造技術とは何か大いに学んだと思います。

 

NHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」の舞台となって

Q NHK連続テレビ小説、ねじ屋さんが舞台になった「舞い上がれ!」の評判が良かったですね。あの撮影協力をされた経緯はどんなものでしたか?

山下 NHKのあるドキュメンタリー番組に出た設備メーカーさんがありまして、そちらご縁で「舞い上がれ!」に協力してもらえないかと相談を受けたのがきっかけです。どうすべきか悩みましたよ。だいたい、ねじの話が取り上げられるときには、ドラマに出て来るとどこかに暗いイメージがあるじゃないですか。そういうシナリオなら勘弁して欲しいと。でも「舞い上がれ」のタイトル通り、主人公が明るく未来をつくって行くストーリーですからと言われて、少しでも業界のためになればとお受けしました。社内的には社員のモチベーションや喜びに繋がればいいなという気持ちもありました。もちろん、社員にも負担をかけるので、その点も悩みました。

実際に撮影をした時は大変でした。9月の3連休の3日間、総勢70、80人の撮影隊がバス2台でやってきました。うちの社員の数の2倍近い人数の方が来られて、朝の8時から夜10時までびっしりスケジュールが詰まっています。社員もお世話するだけでなく、エキストラとして出演して工場の機械を操作したりしました。

打ち合わせも2ヶ月で10回以上。俳優さんもねじについて熱心に勉強してもらいました。例えば、ベテラン職人笠巻さん役の古舘寛治さんは、納得するまでしつこく質問してきましたのでしっかりお付き合いしました。

 Iwakura sign board 2023-04-29 12.30.38 copy copy.jpg「舞い上がれ!」のIWAKURAのサインボードの前で

Q困難を乗り越えてヒロインが成長して行くストーリーが良かったのと、ねじの取材を一所懸命やって作り込んだところも良かったなと、私も感心して観ていました。協力してこられた立場で、どんなことがよかったですか。 

山下 今となっては得難い経験です。社員さんにとっても良かったと思います。若い社員の親御さんも応援に来てくれました。社員が家に帰って「実はうちの工場で撮影があるんだ」と報告したら、母親に怒られたって言うんです。「なんで早く教えてくれなかった」と。その親御さんも駆けつけてくれました。授業参観ならぬ「会社参観」のような機会になって、こういうところで働いていると家族にわかってもらえたのも嬉しいです。

実は、僕ら、撮影の時はどんなストーリーになるのか知りません。ですから放映されてから、舞ちゃんの父親の浩太社長(高橋克典)が亡くなった時は衝撃でした。そんな想像はしていませんでした。いつの間にか自分に重ね合わせて観ていたところもあったので尚更です。「えっ、ここで亡くなるんですか」と思いましたね。自分の厳しかった時代、入社まもなくバブルが弾けて仕事が無くなった時代を思い出して涙が出ました。

Commemorative photo of %22Mai agare!%22 2023-04-29 12.28.57.jpgロケの記念に「舞いあがれ!」に出演した俳優さんたちと一緒に

Q社長になってから大事にしてこられたこと、これからやりたいことは?

山下 自分は恵まれているなと思います。お客様にも、社内の人間にも恵まれているなと感じます。おかげさまでやってくることができました。その分を社員に対しても返して行きたい。一人前の会社にいることを実感してもらえるように、待遇面でも報いていかなければと思います。

 

Qご家族は奥様と?

山下 嫁さんと子供が3人。上二人が娘、下に学生の息子がいます。ついでくれるかどうかわかりませんが、親を見て育ってくれたと思っています。

 

Q家庭の中では大事にしてきたこと、これからやりたいことは?

山下 家庭の中では、ちょっと難しいな。「パパは私を大事にしてくれないけど、子供はにはいいパパだよね」と。これは嫁さんの常套句です。確かに子供を大事にしてきました。僕から遊ぼうと言って、一緒に過ごす時間を大事にしてきましたね。 

家庭でこれからやりたいことですね。これまで苦労をかけてきた、僕の嫁さんに孝行したいです。最後に一緒に過ごすことになるのはやはり嫁さんですから。

 

Q最後の最後に協会への要望がありましたらお願いします。

山下 社員が仕事に誇りを持てるような取り組みを期待しています。そういう意味で技能検定は方向が合っていますね。早く完成させていただけたら嬉しいですね。

 

長時間にわたりありがとうございました。

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「舞い上がれ」 にも度々登場した太陽精工の本社屋

 

日東精工、ドイツ・シュトゥットガルトで開催の「Fastener Fair Global 2023」に出展
2023年04月23日    カテゴリ:15.会員企業の広報誌・ニュースレター 

15.会員企業の広報誌・ニュースレターの投稿ページです。会報ねじでは、皆様の広報誌、ニュースレター、プレスリリースを掲載し、紹介して参ります。

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今回は、日東精工様より、3月に開催されたドイツの国際展示会に関して、ご担当から実施レポートが届きましたので、紹介させていただきます。

 

尚、当展示会の開催に先立ち、実施案内のリリースは以下に掲載されています。

「Fastener Fair Global 2023(ドイツ)」に出展します| (nittoseiko.co.jp)

  

---------------------- 以下日東精工様レポート ----------------------

 2023 年4月20日

日東精工株式会社

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ドイツ・シュトゥットガルトで開催の「Fastener Fair Global 2023」出展レポート

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昨年5月のドイツ出展「ハノーバーメッセ」に続き、本年3月にはドイツ・シュトゥットガルトで開催の「Fastener Fair Global 2023」に出展いたしました。

「Fastener Fair Global 2023」は、ねじ及び固定技術の最新イノベーション、製品・サービスに関する国際展示会です。

・  開催期間:  2023年3月21日(火)~ 3月23日(木) 9:00~18:00 

         *最終日は、~16:00まで

・    会場敷地面積23,230平方メートル。

・    本展は4ホールで開催。

・    出展社約1,000社、会期中の来場者約11,000人(83カ国より)。

・    当社出展品の内容

コンタミ対策ねじ「CPグリップ」、軽量化対応のクリンチングスタッドボルト「ジョイスタッド」、またアルミ材への締結に特化した「アルミタイト」をはじめ、当社の機能締結部品の展示に加え、CPグリップを当社ねじ締めシステムで締結するデモも実施。「ねじ」&「ねじ締め機」の展示で当社の強みであるファスニングソリューションを訴求。

 

今回の展示では、ドイツをはじめとする欧州各国、またアメリカ・中国などの部品メーカ・自動機メーカ・ねじ商社の方など世界各国の方々とコンタクトすることができました。

実のある出展となり、より一層、欧州市場での展開を進めて参る所存です。

 

報告(経営企画室 マーケティング課 マーケティング係 係長 有本 大祐)

Nittoseiko@Fastener Fair Global 2023-1.jpgNittoseiko@Fastener Fair Global 2023-1.jpg

以上

日東精工が材木正己代表取締役会長(兼CEO)と荒賀誠代表取締役社長(兼COO)の新体制に.
2023年04月22日    カテゴリ:15.会員企業の広報誌・ニュースレター 

15.会員企業の広報誌・ニュースレターの投稿ページです。会報ねじでは、皆様の広報誌、ニュースレター、プレスリリースを掲載し、紹介して参ります。 

ご相談はこちら

今回は、日東精工様より届いた広報誌、『日東精工ニュースレター』2023年4月号より、材木会長・荒賀社長の新体制に関する記事をご紹介致します。

 

---------------------- 以下日東精工様広報誌 ----------------------

材木正己代表取締役会長(兼CEO)と荒賀誠代表取締役社長(兼COO)の

新しい体制になりました 

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続きは、こちらから

 

尚、「代表取締役の異動(社長交代)に関するお知らせ」につきましては、2月14日に内定のお知らせをいただいております。遅くなりましたが、以下に掲載させていただきます。

---------------------- 以下日東精工様お知らせ ----------------------

各位

2023 年2月 14 日

日東精工株式会社

 

代表取締役の異動(社長交代)に関するお知らせ

 

当社は、2023 年2月 14 日開催の取締役会において、下記のとおり、代表取締役の異動(社長交代) について内定いたしましたので、お知らせいたします。なお、本件につきましては2023 年3月 30 日 開催予定の第 117 期定時株主総会およびその後の取締役会で正式決定される予定です。

 

代表取締役の異動(2023 年3月 30 日付)

1. 異動内容 

New Chairman:President 2023-04-22 11.52.55.png

2. 異動の理由

当社グループは、2028 年の目指す姿を定めた長期ビジョン「世界中で認められ、求められるモノづくりソリューショングループ」に取り組んでおり、新たな経営体制のもと、2023年度からの3か年の中期 経営計画「Mission G-second」を推進し、より一層の成長基盤の強化と収益性の向上を図るものです。

 

3. 新任代表取締役社長の略歴等MrAraga.jpg

  氏 名   荒 賀 誠 (あらが まこと) 

  生年月日  1968 年 10 月 11 日生(54 歳)

  最終学歴  関西大学 社会学部 卒業

  略歴 1991 年 4月  日東精工株式会社 入社

     2014 年 4月  経営企画室長

                                           兼 内部統制推進部長

    2018 年 3月  取締役 経営企画室長 

            兼 人事総務部長 兼 監査部長

    2018年10月  取締役 経営管理部門担当

    2019 年 3月  取締役 執行役員 経営管理部門担当

    2020 年 3月  常務取締役 常務執行役員 経営管理部門担当

    2021 年 3月  代表取締役常務 常務執行役員 経営管理部門担当

    2022 年 3月  代表取締役 専務執行役員 経営管理部門担当 兼

            サステナビリティ推進室長(現任)

  所有株式数 21,808 株(2023 年1月 31 日現在)

以上

日東精工の「健康経営」の取組事例が厚生労働省WEB サイト「治療と仕事の両立支援ナビ」に掲載される
2023年04月07日    カテゴリ:15.会員企業の広報誌・ニュースレター 

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今回は、日東精工様より届いたプレスリリースをそのまま掲載致します。

 

---------------------- 以下日東精工様プレスリリース ----------------------

NEWS RELEASE

 

2023 年4月7日

日東精工株式会社

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当社の取組事例が厚生労働省WEB サイト「治療と仕事の両立支援ナビ」に掲載

~ 安心して活き活きと働ける職場づくりのために ~

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日東精工株式会社(代表取締役社長:荒賀誠、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、東証プライムURL:https://www.nittoseiko.co.jp/)は、この度、厚生労働省のWEBサイト「治療と仕事の両立支援ナビ」(URL:https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/case/case_85.html)に当社の取組事例が掲載されましたことをお知らせいたします。

 

■    「治療と仕事の両立支援ナビ」について

これまで健康だった人がガンや脳卒中などの病気にかかり治療が必要になると、以前の通りには働けなくなるケースがあります。その場合、治療しながら働くことを希望する人にとっては、治療と仕事を両立させることができるのかは大きな問題です。

一方で、共に働く職場の上司や同僚にとっても、治療と仕事の両立支援は重要な課題です。治療をしながら働きたいという思いがあり、主治医によってそれが可能だと判断された人が安心して働ける職場環境の整備が求められています。

昔は病気になると治療に専念し十分に回復してから復職というパターンでしたが、最近は医療の発展と共に外来治療が主となったことで、働き続けながら治療を行う方も増え、治療と仕事の両立支援が必要な時代となりました。

このような中、厚生労働省では「治療と仕事の両立支援ナビ」サイトにて、各事業所における治療と仕事の両立を支援する取組事例を紹介し、職場環境の整備などについて周知を図っています。

また、今回、同サイトでは、当社の治療と仕事の両立に係る考え方・体制・制度など、働きやすい職場づくりのための具体的な取り組みが紹介されています。

 

■    背景

当社は社是に、健康を増進し、よい人づくりを行うことをうたい、創業当初より「従業員および家族の健康は、会社にとってかけがえのない財産である」という概念が根付いており、これまでから健康で働きやすい職場環境づくりに努めてまいりました。そのような中、2019年から始まった中期経営計画「NITTOSEIKO Mission "G"」および本年より新たに策定した新中期経営計画「Mission G-second」の戦略テーマでも、「ダイバーシティとインクルージョンの推進」や「健康経営」の概念を盛り込んでおり、この度の両立支援の拡充にも注力しています。

 

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* 写真は、当社グループの健康経営推進委員会メンバー

 

■    今後の取り組み

従業員及び家族の健康は、会社にとってかけがえのない「財産」であると考え、ひとりひとりの多様性に応じた心と体の健康を自ら考えて行動できる人づくり、環境づくりを推進し、組織を活性化し生産性を高めることで、さらなる企業価値向上を図ってまいります。

 

■    会社概要

日東精工株式会社は、工業用ファスナー(ねじ)やねじ締め機、計測・検査装置などを製造販売するメーカです。世界で初めて精密ねじの量産化を成功させ、精密ねじ、セルフタッピンねじでは、大きなシェアを誇ります。人口3万人余りの京都府綾部市に本社を置きながら、8か国36 社のグループ企業を有し、「よい自己をつくり、よい仕事をし、よい貢献をする」という社是に基づき、地域の雇用と発展に寄与することを目指しております。

 

■    本件に関するお問い合わせ先

    【東京支店】神奈川県横浜市港北区綱島東6-2-21

                          日東精工株式会社

                          経営企画室 マーケティング課 マーケティング係 係長 有本 大祐

                          TEL:045-545-3316 FAX:045-545-6935

以 上

竹中製作所・GSIクレオスの海外合弁企業TMEが製造するタケコート®︎-1000とナノテクト®をサウジアラムコが正式採用
2023年04月06日    カテゴリ:15.会員企業の広報誌・ニュースレター 

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今回は、竹中製作所様のプレスリリース及び、竹中製作所様とGSIクレオス様の共同プレスリリースをそのまま掲載致します。

 

----------------------  以下竹中製作所様プレスリリース  ----------------------

 

NEWS RELEASE

2023 年4 月6 日

株式会社竹中製作所

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TME 製タケコート®-1000 のサウジアラムコでの採用について

〜 世界最大の石油会社が高機能表面処理材料を正式採用 〜

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株式会社竹中製作所(大阪府東大阪市/代表取締役社長竹中佐江子以下竹中製作所)が開発し、TAKENAKA MIDDLE EAST LLC (アラブ首長国連邦/Managing Director 行俊明紀 以下TME※)が製造した高機能表面処理・タケコート®-1000 が、サウジアラビア王国の世界最大石油会社Saudi Aramco (以降、サウジアラムコ※)にプラント用締結部材向け表面処理として採用されることが正式決定しました。

サウジアラムコでは以前より、タケコート®-1000 塗装物の高い耐腐食性に注目し、竹中製作所製のタケコート®-1000 を採用していました。この度、TME にて製造されたタケコート®-1000 に対し長期間のフィールドテストを実施、また複層レイヤーによる厳しい性能評価を続けて参りましたが、昨年までにすべての試験に合格し、2月末までの社内認証もすべて完了、この度の正式発表になったものです。

サウジアラムコは、非塗装品および既存表面処理に比べ、高機能表面処理済み鋼材は、腐食による取り換え時期が大きく伸びることでCO2 排出量が大幅に低減されることも高く評価しました。

今回の採用を機に、従来の日本の竹中製作所からの調達で問題となっていた輸送コスト削減·納期短縮をTMEで製造することで実現し、サウジアラムコが有する巨大石油・ガスプラント等に向けてTME 製タケコート®-1000表面処理品を供給することになります。

TME は、これら販売活動を通じて、「ライフサイクルコストの低減」「構造物の超長期間の保全」に向けた取り組みを進め、「環境負荷の低減Jと「持続可能な社会の実現Jに貢献してまいります。

 

タケコート®-1000 は、竹中製作所と京都大学との産学協同の下、金属の弱点である腐食から母材を保護する為、高度な薄膜化技術と複合防錆技術を駆使して、締結部材使用時の高荷重に耐えうる高機能表面処理で、業界最高水準の防錆性(塩水噴霧試験で6,000 時間以上の防錆能力)などの驚異的な性能を誇ります。

TME は、中東沿岸地域や砂漠などの過酷環境に位置するプラントでタケコート®-1000 及びナノテクト®表面処理金属部材(ボルト・ナット等)の販売活動を強化しており、2019 年にはUAE 国営石油ガス会社ADNOC グループでのナノテクト®採用も発表しております。他にも中東特有の過酷環境に対応し得る表面処理として、様々な分野、用途で採用が進んでいます。

以上

 

※ TAKENAKA MIDDLE EAST LLC:ボルト・ナット等の金属部品に高機能表面処理を施すと共に、処理後の部品を中東全域で販売する、竹中製作所とGS IクレオスがUAE(アラブ首長国連邦)に設立した合弁企業。

 

※ Saudi Aramco:サウジアラビア王国の国有石油会社で、原油生産量、原油輸出量共に、世界最大の石油会社。

 

〈本件に関するお問い合わせ〉

株式会社竹中製作所 総務部 Tel 06-6789-1555 https://www.takenaka-mfg.co.jp/

 

---------  以下竹中製作所様・GSIクレオス様の共同プレスリリース  ---------

 

株式会社竹中製作所

株式会社GSIクレオス

 

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ナノテクト®のサウジアラムコでの採用について

〜 世界最大の石油会社が高機能表面処理材料を正式採用 〜

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   株式会社竹中製作所(大阪府東大阪市/代表取締役社長竹中佐江子以下、竹中製作所)と株式会社GSI クレオス(東京都港区/代表取締役社長執行役員吉永直明以下、GSI クレオス)が共同開発した高機能表面処理・ナノテクト®が、サウジアラビア王国の世界最大石油会社Saudi Aramco(以下、サウジアラムコ※)にプラント用締結部材向け表面処理として採用されることが正式決定しました。

 

サウジアラムコは2015年より、カーボンナノチューブ充填ナノテクト®塗装物の高い機械的特性、耐腐食性に注目し、長期間のフィールドテストを実施、また厳しい性能評価を複層で続けて参りましたが、昨年までにすべての試験に合格し、2月末に社内認証もすべて完了、この度の正式発表になったものです。

サウジアラムコは、既存の表面処理に比べたナノテクト®表面処理品の驚異的塗膜の機械的特性および耐腐食性、また超高性能由来のプラント超長寿命化によるCO2排出量の大幅低減提案に対しても高く評価しました。

今回の採用を機に、竹中製作所とGSIクレオスは、2016年に共同設立したUAE(アラブ首長国連邦)内拠点※2を活用し、サウジアラムコが有する巨大石油・ガスプラント等に向けてナノテクト®表面処理品の供給を開始し、これら販売活動を通じて「構造物の超長期間の保全」に向けた取り組みを進め、「環境負荷の低減」と「持続可能な社会の実現」に貢献してまいります。

 

ナノテクト®は、GSIクレオスのカップ積層型カーボンナノチューブ(CSCNT,図1)を、竹中製作所の有する高度な分散技術と被膜形成技術を駆使して塗料内に複合被膜化したことで生まれた超高機能表面処理で、カーボンナノチューブ由来の高い耐摩耗性や衝撃耐久性に加え、業界最高水準の防錆性(塩水噴霧試験で4,000 時間以上の防錆能力)などの驚異的な性能を誇ります(レーダーチャート,図2)。

この表面処理は、2016年に「カーボンナノチューブ複合樹脂塗膜」としてJIS規格化されました。これはカーボンナノチューブが含まれる工業製品としては、わが国初のJIS規格化事例となっております。

竹中製作所とGSIクレオスは、中東沿岸地域や砂漠などの過酷環境に位置するプラントでナノテクト®表面処理金属部材(ボルト・ナット等)の販売活動を強化しており、2019 年にはUAE国営石油ガス会社ADNOCグループでのナノテクト®採用も発表しております。他にも中東特有の極端な寒/温、乾/湿など激しい天候にも対応し得る表面処理として、様々な分野、用途で採用が進んでいます。

 

以上

 

(図1)CSCNT模式

 (準備中)

 

塗膜内のCSCNT分散 電子顕微鏡画像

(準備中)

 

(図2)ナノテクト®の各種超高性能

(準備中)

 

 

1 Saudi Aramco :

サウジアラビア王国の国有石油会社で、原油生産量、原油輸出量共に、世界最大の石油会社。

 

2 TAKENAKA MIDDLE EAST LLC:

ボルト・ナット等の金属部品に高機能表面処理を施すと共に、処理後の部品を中東全域で販売する、竹中製作所とGSIクレオスがUAE (アラブ首長国連邦)に設立した合弁企業。

 

〈本件に関するお問い合わせ〉

 株式会社竹中製作所総務部Tel 06-6789-1555  https://www.takenaka-mfg.co.jp

 株式会社GS! クレオス経営企画部企画広報課 TEL :03 - 541 8-2122   https://www.gsi.co.jp/js/ja/index.html

 

 

 

 

 

日東精工が、テックマンロボット社製協働ロボット用ねじ締めユニット 「PD400TM」シリーズを新発売
2023年03月17日    カテゴリ:15.会員企業の広報誌・ニュースレター 

15.会員企業の広報誌・ニュースレターの投稿ページです。会報ねじでは、皆様の広報誌、ニュースレター、プレスリリースを掲載し、紹介して参ります。

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今回は、日東精工様より届いたプレスリリースをそのまま掲載致します。

 

---------------------- 以下日東精工様プレスリリース ----------------------

NEWS RELEASE

日東精工株式会社

2023年3月17日 

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テックマンロボットTMシリーズTM Plug&Playに対応

~テックマンロボット社製協働ロボット用ねじ締めユニット

「PD400TM」シリーズを新発売~

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■    はじめに

日東精工株式会社(代表取締役社⾧:材木正己、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20 番地、東証プライム、https://www.nittoseiko.co.jp/)は、テックマンロボット社製協働ロボットTMシリーズの「TM Plug&Play」に対応したねじ締めユニット「PD400TM」シリーズの販売を2023 年4月1日より開始いたします。

 

■    製品概要

「PD400TM」は、テックマンロボット(達明機器人)社の協働ロボットTMシリーズに簡単に取り付けられるねじ締めユニットです。ねじ締めのプログラミングを容易にするプラグインソフト「TM コンポーネント」もご用意し、テックマンロボット社より「TM Plug&Play」の認証を取得いたしました。自動化設備の初心者にもセットアップしやすく、かつ使いやすいことが特⾧となっています。

 certification mark 2023-03-17 16.23.33.png

■ 製品特⾧

1.「TM コンポーネント」による簡単プログラミング

テックマンロボットのプログラミングは、「TMflow」と呼ばれるフローチャート式です。このTMflowは直感的で使いやすく、ねじ締めのプログラミングも難しくありません。しかし、ねじ締めのプログラミングにおいては、例えば、スタート信号や使用するチャンネルの情報など、幾つかのI/O操作プログラミングが必要です。また、締付け結果がOK/NGのそれぞれの場合に次の動作をどうするかといった、分岐動作を設定する必要もあります。これらを複数のねじ締めポイントについて手動で設定するのは、煩わしい作業でした。

今回ご用意したTMコンポーネント(プラグインソフト)は、TMflow を使ったねじ締めプログラミングを強力にアシストします。TMコンポーネントをフローチャートに置き、必要な項目を設定していけば、前述のようなねじ締めプログラミングの煩わしい部分についても、簡単かつ正確に作業を進めることが可能になります。

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TM コンポーネントをセットしたTMflowによるプログラム作業例

 

2. 高性能「NX ドライバT3 シリーズ」を標準採用

協働ロボットは初心者にも扱いやすいよう設計されていますが、ねじ締めユニットが使いにくいものであったり、エラーを多発するようなものであったりすると、導入の価値が半減します。「PD400TM」のドライバには、各方面で実績のある当社製「NXドライバT3シリーズ」を採用し、高品質なねじ締めを可能としています。また、エラーが発生した場合にも、トラブルシューティングに役立つエラーコードを表示する機能も備えています。

 

3. ねじ締めツールユニットは小型軽量・簡単取付

ねじ締めは、一般に上から垂直方向に行うものが多いですが、近年では下から上、斜め方向などのねじ締めニーズも増えています。また、ねじ締め位置が奥まったところにあり、障害物を避けながらアクセスしなければならない場合もあります。こういうアプリケーションには、協働ロボットと「PD400TM」の組合せが威力を発揮します。「PD400TM」の小型軽量なツールユニットは、狭いところへのアクセスを容易にし、締付け方向も選びません。また、ISO 準拠の取付ブラケットを採用しているため、協働ロボットへの取付けも簡単です。

 

■ 製品外観/構成 (バキューム吸着式の一例)

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■ 製品仕様

Product Specifications 2023-03-17 16.28.16.png

■ 販売計画

  希望販売価格 : PD400TM   ※マグネット仕様 1,131千円

     (税抜き)          ※バキューム仕様 1,131千円

 

   製品構成   :  ①NX ドライバT3 シリーズ

                                ②ねじ締めコントローラSD600T

                                ③ロボット取付用アタッチメント  

                                ④プラグインソフト

                                ⑤付属品(ケーブル)一式

 

  販売開始日  :  2023年 4月 1日

  目標販売台数 :  10 台/月

  主要販売先  :  自動車部品業界、電機メーカ、自動機メーカ 等

 

■    当ニュースリリース発信元

       日東精工株式会社   

       経営企画室 マーケティング課 マーケティング係 係⾧ 有本 大祐

       〒223-0052神奈川県横浜市港北区綱島東6丁目2番21号

       電話:045-545-3316

 

以 上